2024年06月13日、韓国の企画財政部は「月刊財政動向06月号」を発行しました。これは2024年04月末時点での韓国政府の財政についてのリポートです。
Money1でもご紹介してきたとおり、韓国政府は非常な財政難に陥ってします。理由は2つ。
1.国税収入が不足している
2.支出が増加している
企業の不振・景気悪化によって法人税が激減していることなどがあり、税収が足りません。今回発表された04月末時点で法人税は対前年同期比で12.8兆ウォンのショート。また、所得税は0.4兆ウォン減少しました。
以下をご覧ください。
↑黄色のマーカーでフォーカスしたのが国税収入の01~04月累計で「対前年同期比でいくらショートしているか」です。「△8.4」なので04月末時点で8.4兆ウォンのショートです。対予算進捗率では-4.8%です。つまり全然足りません/Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください/スクリーンショット
上掲をご覧になれば、韓国政府の国税収入が非常に厳しい状況であることが分かるでしょう。
一方の支出増加は、景気対策でお金をまく必要があり、予算の執行を早めたためです。こちらは01~04月累計で、対前年同期比で「19.6兆ウォン増加」しているのです。
つまり、2024年末時点(01~04月累計)で、(対前年同期比)国税収入が8.4兆ウォン減り、支出は19.6兆ウォン増えているのです。
収入が減って支出が増えているのですから、火の車になって当然です。
すでに通年予算の赤字額をオーバーした!
ご注目いただきたいのは以下です。
↑韓国の「統合財政収支(単純に政府収入から支出を引いたもの)」は、04月時点で累計「-47.1兆ウォン」。国民年金など社会保障関連の収支も足し込んだ「管理財政収支」は「-64.6兆ウォン」。
「統合財政収支」というのは、単純に政府収入から支出を引いたものですが、すでに「-47.1兆ウォン」に達しています。
上掲表組の中にもあるとおり、韓国政府の「統合財政収支」の2024年予算は「-44.4兆ウォン」です。
つまり、04月時点ですでに通年予定されていた赤字額をオーバーしているのです。
残りまだ8カ月あります。
韓国政府には(予算執行を繰り上げた分)下半期は支出を絞り、景気も回復して税収も増える――といった見通しがあるようですが、とてもそんな予測には乗れません。
韓国政府にはお金がありません。
(吉田ハンチング@dcp)