韓国は文在寅前大統領時代に「K-バッテリー」と称して、自国企業の製品を誇り始めました。
現在K-バッテリー企業の業績は傾いています。理由は、電気自動車の需要にブレーキが掛かったためです。
K-バッテリー最大手企業の業績が「本当なら赤字」
韓国の車載用電池企業のTop3は、
『LGエネルギーソリューション』
『SKオン』
『サムスンSDI』
の3社ですが、韓国最大手では『LGエネルギーソリューション』になります。2024年07月25日に「2024年第2四半期」の業績が公示されたのですが……以下をご覧ください。
2024年第2四半期
総売上:6兆1,619億ウォン(-29.8%)
営業利益:1,953億ウォン(-57.6%)
売上はほぼ3割減少し、営業利益はほぼ6割減少しました。
営業利益は「1,953億ウォン」と黒字となっていますが、これはアメリカ合衆国のIRA(インフレ削減法)による税額控除を含んだ金額です。金額は4,478億ウォンですから、差し引きで「本当なら2,525億ウォンの赤字」なのです。
『LGエネルギーソリューション』は「2024年通年での売上が前年比20%以上減少する」と予測しています。こうなると控除額頼みとなってくるわけです。
ところがトランプさんが再選された場合には、大変な窮地に陥ります。なぜならトランプさんは「IRAは廃止だー」と唱えているからです。廃止にならなくても、行政令を使ってその効果を制限する可能性が大です。
電気自動車が「駄目そう」になると……
電気自動車に全振りしたので、電気自動車が駄目そうとなると、電池メーカーのみならず、電気自動車の部品・装備などを担当する企業は全部困ったことになってしまいます。
実際、二次電池の素材企業である『ポスコフューチャーM』の2024年第2四半期の業績は以下のような惨憺たるものとなっています。
2024年第2四半期
総売上:9,154億8,700万ウォン(-23.3%)
営業利益:27億3,800万ウォン(-94.8%)
当期純利益:-111億9,500万ウォン(赤字転落)
上掲のとおり、『ポスコフューチャーM』の第2四半期の営業利益は、対前年同期比で95%が消失しました。そもそも総売上が23.3%も減少して1兆ウォンを切ったのです。
――というわけで、鼻息の荒かった韓国のK-バッテリー企業も先行きが怪しくなってきました。「韓国の夏はすでに終わっている」ので、多少衰亡の速度が速まるかもしれません。
あと、日本に対して「お金と技術を寄こせ」という欲求が強くなる可能性があります。
(吉田ハンチング@dcp)