2024年08月27日、韓国の企画財政部は来年、2025年度の予算案を公表。国会に提出するとしました。
ご注目いただきたいのは、まず支出です。企画財政部は特に以下のような図を公表しています。
2025年度 予算案
民生活力、未来備え2024年 予算
656.6兆ウォン2025年 予算案
677.4兆ウォン
20.8兆ウォン増加 (+3.2%)民生安定・地域経済活性化・庶民・中産層中心の時代を実現
より良い明日のための約束福祉
経済活力の拡大未来に備える体制改善
安全な社会、グローバル中枢国家財政運営の革新
現場中心
多元的協力
資源の集中配置⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「『民生活力、未来跳躍』 2025年予算案および2024~2028年国家財政運営計画」
企画財政部のプランによると、2025年度の支出予算は「対2024年予算比+3.5%:20.8兆ウォン増加」の「677.4兆ウォン」としました。
一方の国税収入はいくらと見積もっているかというと、以下です。
2025年の国税収入予算案を、2024年予算367.3兆ウォン対比で15.1兆ウォン増加の「382.4兆ウォン」と編成しました。
会計別では一般会計を371.8兆ウォン(2024年予算356.1兆ウォン対比で15.7兆ウォン増加)、特別会計を10.6兆ウォン(2024年予算11.2兆ウォン対比で0.6兆ウォン減少)で編成しました。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「2025年の国税収入予算案」
2025年度の国税収入予算は「382.4兆ウォン」で組みました。
国税収入:382.4兆ウォン
支出:677.4兆ウォン
収支(収入 - 支出):-295兆ウォン
この時点で全然足りませんが、この国税収入が支出に全然追いつかないというのは韓国では常態化しています。問題は「足りなさ」が、これまでの予算からいっても非常に巨額だという点です。「-295兆ウォン」で約300兆ウォン足りないわけですから、金額が大きすぎます。
支出予算677.4兆ウォンのうち、足りない「295兆ウォン」を何で埋めるのかしら?――です。
例えば、2023年度は実績として国税収入は「344.0兆ウォン」でした。で、2024年には「367.3兆ウォン」の予算を組んだのですが、Money1でもご紹介してきたとおり対前年比で割れています。
以下の先記事でもご紹介しましたが、2024年は01~06月累計で対前年(つまり対2023年)同期比で「10兆ウォン」ショートしているのです。
しかも、その2023年も国財収入は予算に届きませんでした。2023年は対予算比で「-56.4兆ウォン」でした。
2023年は国税収入の予算が「400.5兆ウォン」でしたから、なんと予算から「約14.1%」も国税収入が少なかったのです。
2024年は2023年よりさらにショートしているのが現状です。
にもかかわらず、2025年は2024年より15.1兆ウォン増加の「382.4兆ウォン」の国税収入という予算です。そろそろ景気も回復して税収も増加するだろう――かもしれませんが、本当に大丈夫でしょうか?
もう何だって言いますが、韓国の規模からいって600兆ウォン超えの予算は無理なのです。
(吉田ハンチング@dcp)