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韓国はスゴい!銀行に「道徳的であれ」と説教。韓国の銀行は中世の金貸しなのか?

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先にご紹介したとおり、韓国では誠に情けない事態となっています。こともあろうに、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領自身が先頭に立って「銀行は金利上昇で儲けてけしからん」という主旨の発言を行い、銀行を非難する風潮が醸成されています。

どこが自由資本主義の先進国なんだ――という話なのですが、本気マジだから困ります。

所得脆弱層が困るから、多重債務者が困るから貸し出し金利を抑えろといい、一方で金利上昇の棚ぼた式でもうけたお金を税金をかけて取り立ててやる――という脅しが出る始末。


↑「棚ぼた税」を新設しろと主張した韓国最大野党『共に民主党』党首、李在明(イ・ジェミョン)議員。「金融圏が自主的にお金を出して基金を設立するのでもいいぞ」とも発言。無茶苦茶もいいところです。

外資系の金融機関にしても、よくこんな無茶苦茶な国で業務を行っているものです。さっさと見切りをつけた方がいいと思われます。

この韓国金融当局による金融機関に対する圧迫は本気です。2023年11月27日、金融委員会が金融監督院と共同で「金融委員会・金融監督院 – 銀行長懇談会」を開催しました。銀行長を呼んで説教を行いました(下掲写真)。

以下がそのプレスリリースです。ご覧ください。

キム・ジュヒョン金融委員長は11月27日(月)、イ・ボクヒョン金融監督院長と共に銀行長懇談会を開催した。今回の銀行長懇談会は、11月20日(月)の金融持株会社懇談会に続く金融界リレー懇談会の一環として、銀行界の主要金融問題について意見を交わすために設けられた。

銀行長懇談会の概要

ㅇ日時:’23.11.27(月) 14:00~16:00
ㅇ場所:銀行連合会バンカーズクラブ(銀行連合会16階)
ㅇ出席者:キム・ジュヒョン金融委員会委員長、イ・ボクヒョン金融監督院院長

キム・グァンス『銀行連合会』会長、17銀行*の銀行長

*農協、新韓、ウリ、SC第一、ハナ、国民、韓国シティ、水協、大邱、釜山、光州、済州、全北、慶尚北道、慶尚南道、Kバンク、カカオバンク、トスバンク

⇒参照・引用元:『金融委員会』公式サイト「[보도자료] 금융위·원-은행장 간담회 개최」

まずご注目いただきたいのは、キム・グァンス『銀行連合会』会長のみならず、韓国の5大市中銀行の銀行長はいうに及ばず、計17行の銀行長が呼び出されて説教されました。説教の内容もまさに噴飯物です。以下をご覧ください。

(前略)
キム委員長は総括発言で、「銀行業界にいることを誇りに思える産業にしてほしい」とし、「銀行職員の誠実さを信頼できるという認識、国民が困難な時に一緒にいてくれる組織という認識、先端技術で革新していくスマートな人たちという認識を国民に植え付けなければならない」と強調した。

また、11.21日に国会政務委員会法案検討小委員会を通過した企業統治法改定案*についても「銀行が道徳的に営業しなければならないという認識を役職員が共有するように制度的支援をすること」と強調した。
(後略)

⇒参照・引用元:『金融委員会』公式サイト「[보도자료] 금융위·원-은행장 간담회 개최」

韓国の最大手銀行の銀行長を呼び出して「道徳的であれ」と説いているのです。

さすがに「もうけるんじゃないよ」とは言えなかったと見えますが、韓国金融当局は中世の金貸しを相手にしているのでしょうか。

ただし、笑ってばかりもいられません。このような説教の場を設けないといけないぐらい、家計負債の増加と国民の借金が問題だといっているのと同じだからです。

その証拠に、このプレスリリース内では以下のようにも述べています。

(前略)
家計負債問題についても「家計負債がまだ金融システムの安定性を大きく阻害する状況ではないが、成長潜在力が低下し、負債返済のための家計の所得創出能力も急速に回復しない可能性がある」とし、「政府はGDP規模を超える過剰な家計負債は問題であることを明確に認識しており、韓国経済の『持続可能な成長』の観点から家計負債管理に対する銀行圏の積極的な関心と実践努力が重要」と言及した。

これと関連し、「借り手の返済能力に対する努力だけでなく、マクロ健全性の観点から家計負債の適正規模についても考えてほしい」と要請した。

また、「家計負債管理と脆弱層支援の間に難しい問題がある」とし、「コロナウイルスの時期を借金で耐えてきた方々の負債返済負担を軽減することで、中長期的に銀行の顧客基盤を保護し、家計負債の質的改善を図るための金融当局の政策的努力と動きを共にする」と強調した。
(後略)

⇒参照・引用元:『金融委員会』公式サイト「[보도자료] 금융위·원-은행장 간담회 개최」

ご注目いただきたいのは、「家計負債がまだ金融システムの安定性を大きく阻害する状況ではないが……」です。「まだ」ということは、この先危なくなるかもしれない――ということです。

(吉田ハンチング@dcp)

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