土・日だというのに、韓国政府は大車輪の大わらわです。
2025年09月04日に発生した「アメリカ合衆国ジョージア州での『現代自動車』『LGエネルギーソリューション』合弁会社の工場建設現場で韓国人300余が逮捕拘束された事件」ですが、韓国大統領室が「合衆国当局との話はすでについた」という情報を出しました。
今回のカチコミ捜査は、
ICE(移民・関税執行局)
HSI(国土安全保障捜査局)
FBI(連邦捜査局)
ATF(アルコール・タバコ・火器取締局)
DEA(麻薬取締局)
ジョージア州警察
複数の連邦・州機関が参加した「史上最大規模の突入捜査」で、『CNN』は「戦争作戦のような動員だった」と評しています。
2025年09月07日(日)、韓国の大統領室は、「拘束者の釈放交渉を終えた」とし、「行政手続きが完了次第、チャーター機がわが国民を迎えに出発する」と明らかにしました。
日曜日だというのに本件対応となったカン・フンシク大統領秘書室長は、
「去る04日、合衆国移民・税関取締局などがジョージア州所在のわが企業バッテリー工場建設現場を取り締まり、わが国民300余名が拘束された。
李在明(イ・ジェミョン)大統領は今回の事件について、『合衆国の法執行過程でわが国民の権益と対米投資企業の経済活動が不当に侵害されてはならない』という点を強調し、該当事案の早急な解決のために総力対応するよう指示した。
政府各部署と経済団体、企業が心を一つにして迅速に対応した結果、拘束された労働者の釈放交渉を終えた。
ただし行政手続きだけが残っており、この行政手続きが完了次第、チャーター機が我が国民を迎えに出発する。
国民の皆さんが安全に帰ってくるまで大韓民国政府は緊張の糸を緩めず、責任を持って対応する」
――と述べました。
大統領室は「問題は解決した」と強調していますが、「だだし行政手続きが残っている」としています。なにせ300人以上が逮捕拘束されています。
合衆国当局によるカチコミ捜査が行われたのが木曜日で、土日で米韓で「手打ち」したとしても、実際にお役所が動き出すのは、月曜日からです。
取り調べなどをスキップできる、あるいは短時間で終えられるでしょうか。大統領室は「すぐにチャーター機を出す」としているのですが……。
また、カン室長は「再発や類似事例を防止するため、産業通商資源部および関連企業などとの協力の下、対合衆国プロジェクト関連出張者の滞在地とビザ体制を点検する方案を推進する」としました。
問題は、そんなにホイホイと合衆国当局が拘束者を釈放するか――です。
土日なので、合衆国当局もまだ何も声明などを出していませんが、本当に政治的に米韓でカタがついて釈放となったのでしょうか。
少なくとも週末時点では、合衆国当局(『HSI』や『ICE』など)は「ongoing investigation(継続中の捜査)」と説明しており、まだ起訴もされていない段階です。
本当に合衆国政府が釈放に同意して「あとは行政手続きだけ」になったのなら不幸中の幸いかもしれませんが――、韓国政府が言う「釈放交渉終結」は、
外交ルートで拘束者を段階的に解放する合意にこぎつけた、あるいは
行政手続き(身分確認・ビザ問題処理)が終われば解放する約束を得た
――といった意味合いにとどまる可能性が高いのではないでしょうか。
週が明けれてより詳しい情報が出てくるのを待つ(特に合衆国から)しかないのですが、韓国では「李在明(イ・ジェミョン)大統領は合衆国から冷遇されているのでは」という疑念があり、大統領室としてはそれを払拭する必要があります。
もちろん冷遇されているのですが、大統領室としてはそれを国民に認識されるわけにはいかないのです。「光の革命を経て政権を握った偉大な大統領」というフリをしているので。
(吉田ハンチング@dcp)






