【半導体戦争】韓国には超格差技術などない。「10年以内に私たちは全滅するだろう」

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韓国政府が半導体関連パッケージング技術について急きょ「支援する」と言い出した背景――です。

『中央日報』がずばりの記事を出しています。冒頭は以下のような感じです。

(前略)
昨年3月、中国・上海の半導体展示会に参加した韓国のパッケージング機器メーカーの代表は驚いた。

遠くから見ると「韓国の◯◯社の機器だな」と思ったが、近くで見ると中国のブランドがついていたからだ。

その後、韓国の素材・部品・装備(素部装)関連企業の代表が集まると、「10年以内に私たちはすべて潰れるだろう」という嘆く声が出た。

⇒参照・引用元:『中央日報』「’세계 톱10′ 대만 5곳, 한국 0…패키징 혁명, K반도체의 위기 왜 [반도체 패키징 혁명]」

現在、半導体パッケージングについての革命が進行しているのだが、それに追随できている韓国企業はありません――という嘆き節です。その革命を次のように説明しています。

(前略)
半導体の尻尾が胴体を揺るがす「パッケージング革命」が始まった。

チップを3ナノメートル(ナノは10億分の1m)以下に小さくする微細化技術が限界に達し、ロジック・メモリ・センサーなどさまざまなチップを積み重ねて性能を高めるパッケージング技術が、人工知能(AI)半導体と高性能コンピューティング(HPC)の鍵となった。

これまで軽視されてきた半導体の後工程であるパッケージングが革新の最前線になったのだ。

ボストンコンサルティンググループ(BCG)は最近の報告書で「先端パッケージングで価値を創出する企業を中心に、既存の半導体産業の構図が急激に変わるだろう」と分析した。

中国がパッケージング素材・部品・装備の国産化に国家の力を注ぎ出したのも、先端パッケージングに優れた世界1位のファウンドリー台湾『TSMC』の前に、『NVIDIA』や『Apple(アップル)』などのビッグテック企業が長い列を作ったのも、これが理由だ。
(後略)

⇒参照・引用元:『中央日報』「’세계 톱10′ 대만 5곳, 한국 0…패키징 혁명, K반도체의 위기 왜 [반도체 패키징 혁명]」

韓国企業はこのパッケージング技術について劣っています。

実際『NVIDIA』の『NVIDIA』のジェンスン・フアンCEOは、2024年06月に開催された「COMPUTEX TAIPEI 2024」で、「『TSMC』を取り巻く生態系は豊かで、パッケージング技術は驚くべきものだ。(中略)引き続き台湾に投資する」と述べました。

しかし、『SKグループ』と『サムスン電子』に対しては「メモリー供給業者以上でも以下でもない」ばっさり切り捨てました。

『中央日報』は、以下のように危機感を表明しています。

韓国はこの革命の主体ではなく、犠牲になる可能性がある。

先端技術に押された韓国の世界パッケージング市場におけるシェアは6%(2021年)から4.3%(2023年)に低下した。

(中略)

ある国内小部門の役員は、「韓国HBMが好調だというが、AI半導体に取り付ける先端パッケージングはすべて台湾で行われ、国内装置メーカーの10社中8社は売上が減少した」と話した。

産業通商資源部の資料によると、『サムスン電子』と『SKハイニックス』は先端パッケージングの核心素材・装備の95%以上を海外に依存している。
(後略)

韓国メディアは、AIを支える韓国産のHBM(High Bandwidth Memory:広帯域メモリー)が好調などとしていますが、実はそれに使う素材、装備の95%以上は海外に依存しているのです。

以下の記事でもご紹介しましたが、このHBMは、例えば日本企業「Resonac(レゾナック)」が供給する「非導電性フィルム(NCF)」、同じく日本企業「Namics(ナミックス)」が供給する「エポキシ・モールディング・コンパウンド(EMC)」がないとできません。ここでも日本企業の製品は必須なのです。

韓国「日本企業がもうけている。ぐぬぬ……」『サムスン電子』『SKハイニックス』は日本製品がないと困る
韓国の半導体産業は『サムスン電子』『SKハイニックス』の二強によって支えられています。ただし、韓国が半導体強国と誇る割にはその地盤は強固なものではなく、あくまでもメモリー半導体によるものです。現在、メモリー半導体の価格は全体的に下落しており...

半導体輸出がいかに増えようが、韓国にはその恩恵を被る周辺企業がないのです。しかも「パッケージング革命」に追随できている企業もないわけですから、韓国の半導体産業の未来がいかにお寒いものなのかは自明のことです。

だからこそ、韓国政府は突然「半導体パッケージング強国への跳躍をスタート」などというプレスリリースを出したのです(以下の先記事を参照ください)。

韓国「なんとか強国」と言わずにはいられない。安っい予算でも
韓国の産業通商資源部は元からそうですが、今回のプレスリリースも気張っています。以下は2024年09月11日に同部が出したものです。半導体先端パッケージング技術強国への跳躍スタート'31年までに2,744億ウォン支援 -半導体製造-ファブレス...

えっ? 今から?」という話ですし、「7年間で支援する金額がたったの2,744億ウォン」なのでお話になりません。

また、「韓国HBMが好調だというが、AI半導体に取り付ける先端パッケージングはすべて台湾で行われ……」という状況です。

だからこそ『NVIDEA』CEOも、『サムスン電子』『SKハイニックス』はただのメモリー屋だ、と切り捨てるのです。

――というわけで、「K-半導体強国」なるものには「超格差技術」なんてものはありません。さあ、いつまで「半導体強国」などといっていられるでしょうか。

つくづく韓国というのは薄っぺらな国です。

(吉田ハンチング@dcp)

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