韓国は発電量が足りていません。
夏になると「発電量が不足してブラックアウトするのではないか」と懸念が高まるのは、もはや季節の風物詩になっています。
文在寅前大統領が(よせばいいのに)クリーンエネルギー政策をとって風力発電、太陽光発電施設を雨後の筍のように増やしましたが、これは何の役にも立ちませんでした。
尹錫悦(ユン・ソギョル)政権になってから、文政権の政策を全部破棄し、原発を整備する方向に舵を切りましたが、これもまだ十分な成果を上げていません。
理由は、そもそも送電網が整備されていないからです。電気を生産しても消費地に送れないのであれば何の意味もありません。それどころか、送電網不足のために発電量を抑えるというばかげた事態になっています。
韓国メディア『朝鮮日報』の記事の一部を以下に引用してみます。監査シーズンですので、議員が政府機関から独自に入手したデータがメディアに流れるようになっています。
(前略)
15日、『国民の力』カン・スンギュ議員室によると、今年(01~07月)に電力取引所が原子力発電所の出力を無理に抑えたため、生産できなかった電力量は16万3,200MWhに達した。これは、『S-OIL』や『SKエナジー』のようなエネルギー企業が2~3週間に消費する電力に相当する。
2020年の8万2,200MWhと比較すると、約2倍に増加した。
本来、原発は365日安定して発電するものだが、最近では送電網の不足や関連設備の故障が頻発し、出力抑制が行われている。
特に原発や石炭火力発電所が集中する東海岸では、最大6.4GWの電力が送電網不足により首都圏へ供給できていない状況だ。
さらに、原発・太陽光・風力が集中する湖南地域でも、最大2.3GWの電力が需要地に供給されていない。
(後略)
朝鮮半島東海岸では生産される最大6.4GWの電力が首都圏に送れず、湖南地方の発電施設からは最大2.3GWの電力が消費地に向かわないというのです。
このように韓国は電力インフラが弱々な国なのです。
変電所も足りませんし、送電網も不足です。なぜ建設が進まないかというと住民の反対に遭い、土地の買収も遅々として進まないからです。
なぜ住民が執拗に反対するかというと――儲けられるときに取れるだけ取ってやれという人が多いからです。
ブラックアウトが起こってからでないと目が覚めないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)