韓国の産業通商資源部・関税庁が「2024年11月の輸出入動向」のデータを公表しました。
2024年11月
輸出:563億5,400万ドル(1.4%)
輸入:507億4,300万ドル(-2.4%)
貿易収支(輸出 – 輸入):56億1,100万ドル2024年01~11月累計
輸出:6,221億9,500万ドル(8.3%)
輸入:5,770億1,800万ドル(-2.1%)
貿易収支(輸出 – 輸入):451億7,700万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「2024年11月輸出入動向」
まだ速報ですが、2024年11月は「56億1,100万ドル」の貿易黒字となりました。
韓国メディアでは「対前年同期比での輸出の拡大が1.4%と2024年で最低まで落ち込んだ」と嘆きの報道が出ています。
嘆きの理由はグラフにすると分かりやすいです。以下をご覧ください。
対前年同期比での輸出額の増減は、2024年07月の「+13.5%」から4カ月連続で縮小を続けています。11月には「+1.4%」となり、マイナス転落手前まできました。
ただし、これは2023年後半には輸出金額が回復したことが影響しています。対前年同期比の増減を算出すると、伸び率が縮小しても仕方がないことではあります。
しかし、昨年と同水準に輸出金額が回復したけれども「伸びてはいない」ことを示してはいます。
韓国の産業通商資源部は「2024年は累計で輸出金額は7,000億ドルを達成するぞ!」だったのですが、01~11月の累計輸出金額は「6,221億9,500万ドル」ですから、これはやはり無理です※。
※ただし2023年通年の輸出金額「6,322億2,600万ドル」を超えることは確実です。
産業通商資源部もとんと「7,000億ドル達成」に言及しなくなりました。
問題は、輸出金額が回復しても、さっぱり韓国の景気が良くならない――という点です。
また、韓国が黒字に戻したい「対中国貿易」はどうなっているのかというと――。
2024年11月
輸出:112億7,700万ドル(1.4%)
輸入:114億4,600万ドル(-2.4%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-1億6,900万ドル
11月も貿易赤字となりました。
対中国貿易での貿易収支(輸出 – 輸入)の推移は以下のようになります。
2024年の02月と09月は貿易黒字となりましたが、他の月は全部貿易赤字です。
2024年累計の対中国貿易収支は-62億2,700万ドルになっています。
かつて年間500億ドル以上の貿易黒字を出していた韓国ですが、もはや対中国貿易で黒字にするのは不可能という状況になっているのです。
(吉田ハンチング@dcp)