2022年04月29日(金)が(ほぼほぼ)締まりました。2022年04月30日05:59現在、ドルウォンチャートは以下のようになっています(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
下に長いヒゲを持つ陰線となりました。一時「1,254ウォン」までウォン高が進んだのですが、ウォン安方向に戻し、「1ドル=1,263ウォン」で締まっています。
ウォン安圧力は弱くないということです。
ローソク足1本が1分間の値動きを示す「1分足」で見ると以下のようになります。
弾幕が厚くなっている箇所が幾つかありますが、韓国通貨当局が本当に介入したかどうかは分かりません。ただ、現在のウォン売りドル買いの流れが強すぎて介入しても止められないと思われます。ドルが溶けるばかりになってしまいます。
読者の皆さまに見ていただきたいのは、以下の週足チャートです(ローソク足1本が1週間の値動きを示します)。
今週は、大きくウォン安が進行し、高値-安値の天地が35ウォンもあります(笑)。
上掲のとおり、ローソク足の実体線でドボン寸前だった2020年03月の最高値を抜きました。あの時よりも為替レートはウォン安に傾いています。
なぜ実体線での確定が大事かというと、始値、終値という「市場の時間軸の区切り」での値を示すものだからです。ヒゲの部分はあくまでも一時的な値に過ぎません。しかし、始値と終値は市場のコンセンサス(=値)が時間の区切りによって、静止した箇所です。
始値の前の思惑や動きは、開場時間の一点に集約され「はい、ここからスタート」と始値になります。終値の方は「はい、おしまい」と閉場時間の一点で集約されます。
始値の前には市場が閉まっているので値動きはなく、終値の後にも市場が閉まったので値動きはありません。時間軸の区切りと市場のコンセンサスの交点が始値と終値ということになります。
ですから、市場の意思をより明確に反映している2つの点であり、その2つの点で切り取られるローソク足の実体線はより重視されます。
水平線、チャネルラインを引くときも、普通はローソク足の実体線で引きます。例えば、フィボナッチを使うときもヒゲで引いたりはしないはずです(する人がいらっしゃったらごめんなさい)。
もちろん外為市場の場合は世界中グルグル回っているので「どこが終わりでどこが始まりなんだ」という話ではあるのですが、極東から始まって、地球を一周してアメリカ時間が終わったら、とりあえずおしまいです。
ともあれ、とうとう週足ローソク足の実体線で2020年03月の最高値(さいたかね)を抜いてしまいました。
05月03~04日に予定されている『FOMC』(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)前の最後の週末が終わったわけですが、明らかにオーバーシュートなので、来週『FOMC』が予想どおりに終わったら、調整が入るとも考えられます。
ただし、ファンダメンタルズはウォン安方向で変わってはいないので、それでウォン高トレンド(チャートでは下落トレンド)に変わるとは考えにくいです。あくまでも上昇のチャネルライン内にとどまる調整に落ち着くのではないでしょうか。
追記
2022年05月02日(月)の市場が開きました。ドルウォンチャートの状況を以下の記事にまとめましたので本記事と併せてお読み頂ければ幸いです。
(柏ケミカル@dcp)