韓国はどん底景気で「この先どうすんの?」なのですが、どうもなりませんよ――という話をします。
これは以前にもご紹介しましたが、時間がたちましたので、直近のデータで見てみます。
韓国経済の衰退はもう始まっていて、現在はその道半ばです。証拠を上げます。韓国のGDP成長率の推移を2000~2023年で見ると以下のようになります。
これだけでは下落傾向にあるとは分かりますが、ちょっと見にくいです。そこで、5年期ごとに平均GDP成長率がどのように推移しているのかを計算してみます。
以下をご覧ください。
2024年はまだ締まっていないので『韓国銀行』が先日公表した2.2%を入れましたが、上掲のとおり、衰亡傾向にあるのは明白です。
直近、韓国のGDP成長率は5年ごとに平均でほぼ1%ずつ下がっているのです。このまま推移すると、あと2つの「5年期」でGDP成長率はゼロになります。この後はマイナス成長に落ち込むと考えられます。
問題はこのゼロ成長のときに何が起こるか?――です。
給料も上がらないし家も買えないよ!
『ソウル大学』のキム・セジク経済学部教授は、非常に辛辣な指摘をしていらっしゃいます。
「韓国の勤労所得者の平均年収は4,200万ウォンだ。
成長が止まれば、この平均年収が生涯を通じてほぼそのまま維持されることになる。
就職してから退職するまで約25年働くと仮定すると、一生で稼ぐ金額は10億ウォンを少し超える程度だ。
平均貯蓄率が約10%だから、一生の収入10億ウォンのうち、貯蓄できるのは約1億ウォン、共働きの場合でも2億ウォン程度に過ぎない。
今のソウルのアパートの平均価格が12億ウォンだ。一生かけて1~2億ウォンを貯めても、これで何ができるだろうか。
チョンセ(韓国特有の保証金賃貸)にも足りない金額だ」
かなり乱暴な議論ですが、「成長なくして昇給なし」はまあ原則でありますので、当たらずとも遠からずで――絶望的な話ですね。
パクれなくなったので経済成長も低下している!
ではどうして、このように成長率がどんどん落ち込んでいるのでしょうか。これに対するキム・セジク先生の回答が実に面白いのです。以下です。
「(成長トレンドが低下している理由には:引用者注)いくつかの要因があるが、韓国の場合は人的資本の問題が大きい。
1960~80年代、韓国の模倣型人的資本は、先進国が作り出した製品をうまく模倣し輸出することで成長してきた。
しかし1990年代以降、韓国と先進国の技術格差が20年以内に縮まった。
先進国の技術は通常20年間特許で保護される。技術格差が20年以内に縮まって、もはや模倣できる技術がなくなったのだ。
その後、韓国がさらなる成長を遂げるためには、模倣型ではない創造的な人的資本が必要だったが、それが不足していた」
韓国は「パクリ」に邁進してきたので経済成長できたのですが、パクれなくなって経済成長できなくなった――というのです。
キム先生は「先進国」とオブラートで包んだ言い方をしていますが、主なパクり元は日本に他なりません。日本からのパクリ活動を行って、パクれなくなって経済成長が低下し続けているのです。
「創造的な人的資源がない(育たなかった)」というのも大笑いな点です。
これはパクリに勤しんできたことの弊害です。パクってばかりだったので基礎技術の積み上げがないので、もはや今からコツコツやることもできません(いや「しません」)。
それは「外側さえ華やかに見えれば、中身はポンコツで構わない」(これを外華内貧といいます:朝鮮半島の四字熟語)という根性の人々だからです。
ですから、韓国経済の回復などあり得ません。
韓国の経済が停滞すればもっとひど目に遭うだろう
『朝鮮日報』の記者が、韓国経済の先行きについて、「(30年の長期低迷を経験した)日本化ではなく、南米化するのではないかという懸念があるが……」と聞いたところ――、キム・セジク先生は以下のように回答しました。
「日本は長期停滞に陥る前、世界第2位の経済大国であり、対外資産も多く持っていた。
一方で、韓国が停滞に陥れば、日本よりもはるかに厳しい状況に直面するだろう。
ただし、南米の1人当たりGDPが韓国の3分の1程度であることを考えると、経済的に南米化を懸念するのは時期尚早だ」
「日本のように」は余計ですが、もし韓国経済が停滞に入るなら、韓国はもっとひどい目に遭うだろう――とのことです。
(吉田ハンチング@dcp)