2025年01月09日、韓国の企画財政部が「月間財政動向 01月号」を発刊しました。
これで、2024年11月までの政府財政の状況を確認できます。全般状況は以下です。
2024年11月
総収入:43.3兆ウォン
総支出:41.0兆ウォン
統合財政収支(総収入 – 総支出):2.3兆ウォン
管理財政収支:-5.7兆ウォン2024年01~11月累計
総収入:542.0兆ウォン
総支出:570.1兆ウォン
統合財政収支:-28.2兆ウォン
管理財政収支:-81.3兆ウォン
11月だけ見ると、統合財政収支は単黒になりました。
統合財政収支は、単純に総収入から総支出を引いたもので、より重要なのは、国民年金基金などの収支も足し込んだ管理財政収支の方です。管理財政収支は01~11月累計で「-81.3兆ウォン」となっています。
2024年の総支出は「656.6兆ウォン」で管理財政収支は「-91.6兆ウォン」の予算でした。あと残すは1カ月のみです。
予断は許しませんが、このままいけばなんとか予算内で落着できそうです。これまでご紹介してきたよりも状況がずいぶん良くなりましたが、これは韓国政府が支出を絞っているからです。
以前にもご紹介したとおり、韓国は上期に予算の多くを突っ込んで下期は支出を縮小する――という財政運営を行っています。それが今期も続いているのです。
問題は政府が支出を絞ると、(どん底景気ですから)民間が困ることです。次の上期はすぐに韓国政府はお金を回す方向で動かなくてはなりません。先にご紹介したとおり、韓国政府は2025年上半期に予算の75%を執行する――と公表しています。
統合財政収支と管理財政収支のここまでの推移をグラフにしたのが以下です。
韓国政府の財政で困った点は、税収が予定どおり入ってこないことです。
2025年11月までの累計で、国税収入は「315兆7,000億ウォン」。対前年同期で「8兆5,000億ウォン」ショートしています。
最大の税収ショートの要因は、実は「法人税」です。
2024年は同じく11月まで累計で昨年・2023年と比較して「17兆8,000億ウォン」も少ないのです。
これは政府財政が火の車になるのも無理はありません。
(吉田ハンチング@dcp)