2025年06月28日、韓国与党に成りおおせた『共に民主党』が主導する「内乱特別検察」は、尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領に対する取り調べを行いました。
特検チームは「出頭しなければ逮捕する」と脅しをかけ、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の弁護側が応じた形です。
弁護側は「せめて尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領の出入りは地下駐車場を使い、非公開で行え」と要請したのですが、特検チームはこれを拒否。
「非公開でなければ出頭に応じないというのであれば出頭拒否とみなす。そうなれば再び逮捕状を請求することになるだろう」――と述べ、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領側は「しゃーねえなあ」と出頭に応じと――という次第でした。
驚くのは、今回の出頭取り調べが長時間に及んだことです。
尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領は、2025年06月28日09:56に出頭したのですが、テッペンを超えて日付が変わった29日00:59に終了しました。
取り調べで拘束された時間は、実に15時間を超えています。
↑長時間拘束された後、自宅に戻る尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領。さすがに疲労の色が見えます。
なぜここまで長い時間になったのかといえば、途中で揉めたからです。
『朝鮮日報』の記事から一部を引用すると、以下のような揉め方だったとのこと。
(前略)
特別検察側は午後12時44分頃、「午前の調査は順調に進行された」と明らかにした。しかし昼食後の午後1時30分、調査は頓挫した。
尹前大統領の法律代理人団が、パク総警(警視正)を指して「今年01月、官邸での不法逮捕を指揮した人物だ」と指摘したのが原因だった。
尹前大統領側は「検事に調査を受けたい」として調査担当者の交代を要求したが、特検側は「警察が捜査してきた事件だ」として、この要求を受け入れられないと対抗した。
代理人団が特検に対し「捜査力が貧弱で警察に調査を頼ったのではないか」と批判すると、特検側は「前職大統領だからといって警察の捜査を受けないという法律はない」とし、「虚偽の事実で捜査進行を妨げる行為については断固として対応する」と述べた。
さらに弁護士で構成された代理人団に対しては、捜査開始の是非を検討し、大韓弁護士協会に懲戒を要請する案にも言及するなど、強硬な姿勢を見せた。
議論は3時間15分にわたって平行線をたどり、最終的に特検チームは午前に開始された「逮捕妨害」疑惑の調査を中断し、外為および国務会議の議決過程などに関する調査を開始した。
尹前大統領側の要求に応じて、キム・ジョングク、チョ・ジェチョル両部長検事2名が調査に参加し、午後7時25分まで調査が行われた。
夕食のため一時中断された調査は午後8時25分に再開され、午後9時50分に終了した。
その後、約3時間にわたり調書を閲覧した尹前大統領は、同日午前0時59分にソウル高検庁舎を後にし、帰宅した。
(後略)
これだけでは何のことか分からないかもしれません。要するに、揉めた原因というのは――、
尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領の弁護側が、取り調べ担当者である警察幹部の人選に強く反発した
――からです。
尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領の弁護側は、調査を担当した朴総警について――、
「今年01月に尹前大統領を官邸で不法に逮捕しようと指揮した人物だ」
――と非難し、その人物からの聴取には応じられない、「検察官による調査に切り替えるべきだ」と主張。これに対して、検察側は「この事件は警察が主導してきた捜査。調査担当者を交代させる理由はない」と拒否。
この対立によって取り調べが中断された、というわけです。
仕方がないので、「逮捕妨害」疑惑の調査は中断され、午後からは別件(外為・国務会議関連)の取り調べに切り替えたのです。
興味深いのは、尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領を支持する皆さんが、大統領の帰りを待ち、道路脇でエールを送ったことです。
↑大統領にエールを送る支持者の皆さん。
「尹 AGAIN」を叫ぶ人々はまだいらっしゃいます。
헌정의 틀이 무너진 밤
憲政の枠組みが崩れた夜정의는 침묵 속에 묻혀가
正義は沈黙の中に埋もれていく입법의 칼날 거짓된 권력
立法の刃、偽りの権力진실은 짓밟혀 쓰러졌네
真実は踏みにじられ、倒れた그러나 우리는 잊지 않아
だが、私たちは忘れない윤의 이름 그 불꽃 살아있다
ユンの名、その炎は生きているYoon Again we rise through flame
再びユンと共に、我らは炎の中から立ち上がるCrushed by lies but not in shame
嘘に潰されても、恥じることはないBroken justice torn apart
引き裂かれた正義Still we hold him in our hearts
それでも私たちは、彼を心に抱いているYoon Again we won’t be swayed
再びユンと共に、我らは揺るがないBy courts corrupt or deals betrayed
腐敗した法廷にも、裏切られた取引にもHe leads the way our guiding sun
彼が道を導く、我らの道標たる太陽With Yoon again we overcome
ユンと共に、再び我らは克服する
(後略)
李在明(イ・ジェミョン)、『共に民主党』と愉快な仲間たちが三権とメディアでも抑えていますが、それを跳ね返して「自由民主主義国」に立脚することができたなら、「K-民主主義」とやらを認めてもいいですよ。
しかし、現在韓国で行われているのは「李氏朝鮮時代から続く伝統の声闘」に過ぎません。
(吉田ハンチング@dcp)