先にご紹介した、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に対する特検の調査に関係した話です。
元韓国大邱市・市長の洪準杓(ホン・ジュンピョ)さんが、Facebook上で興味深い発言をしました。
洪準杓(ホン・ジュンピョ)さんは、野党に転落した『国民の力』で重鎮議員だった方で、先の『国民の力』大候補候補を決める選挙で惨敗。
すっかり心が折れて、『国民の力』を脱党してハワイに脱出。帰国しましたが、政治的に目立つ言動を控えていました。
以下が洪準杓(ホン・ジュンピョ)さんの投稿です。
統一協会11万、新天地10万、全光勲(チョン・グァンフン)勢力などを合わせれば、この党は類似宗教集団の教主たちに支配された政党にほかならない。
この党は「党員500万人のうちごく少数だ」と強弁するが、その人々は一般党員ではなく、党内選挙権を持ち、毎月1000ウォンずつ納める責任党員であるため、問題が深刻なのだ。
実際に党内選挙で投票する責任党員は60万人前後だが、この人々だけでも党内有権者の3分の1を超えており、教主の指令に従って彼らの投票率はほとんど100%に近い。
だからこの党は、尹錫悦(ユン・ソギョル)以後、すべての党内選挙で類似宗教集団の教主たちの指令に従って指導部と大統領候補が決定される操り人形政党なのだ。
自由民主主義政党ではないということだ。
それによって解放以後受け継がれてきた保守政党が自滅したのだ。
そのような奇怪な現象は、尹錫悦候補が党内基盤もなく2021年07月にその党へ入党し、教主たちの指令で候補になったときから生じた保守政党の悲劇であった。
この政党に寄生した似非責任党員を粛清し、これを主導した親尹勢力、またこれに便乗した親韓勢力を粛清しない限り、この党は再生し難いだろう。
尹錫悦・韓東勳(ハン・ドンフン)という二人の傭兵が入ってきてから、その党は没落の道に入ったのだ。
二度も民心に背いた偽装された党心で予備選を行い、一度は国民を欺いたが、国民は二度は欺かれなかった。
公党であるべき政党が、私益に目がくらんで政治ごっこばかり学んだ、そうした似非政治勢力を粛清しない限り、いくら野党弾圧だと騒ぎ立てても国民は同調しない。
私がなぜ30年奉職したその党を去ったと思うのか。
この投稿を理解するには、少し説明が必要です。
韓国の特検チームが、宗教団体に踏み込んで押収捜査を行ったのですが(トランプ大統領が「宗教団体に対する弾圧じゃねえのか」と問うた)、そこで得た信者名簿と『国民の力』の党員名簿を突き合わせたところ――、
約11万~12万人規模の重複(=統一教会信者と推定される当員)を把握した
――という報道が出ていることについて述べているのです。
洪準杓(ホン・ジュンピョ)さんは、当員名簿と宗教団体名簿の照合をめぐる報道を直接参照しながら、『国民の力』は、もはや「似非宗教集団の教主に支配された政党だ」――と批判しています。
また『国民の力』がそんな政党になってしまったのは、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんと韓東勳(ハン・ドンフン)が加わったためだ――と批判しています。
ただ、気を付けないといけないのは、韓国にも信教の自由があるので、誰がどんな宗教を信じていようが別に構わないのです。
統一教会やそれに類する宗教の信者が、『国民の力』の支持者になること自体を咎めることはできません。
もちろん宗教の教祖が「政治的な思惑」によって、信者に特定の政党員になれ――と指示し、それによって国の政治が動かされるとしたら――これは問題です。
「政教分離の原則」に反するからです。
政教分離の視点からの批判は十分にあり得ますが、統一教会の名簿と『国民の力』党員の名簿が10万人もかぶっとるじゃないか――だけで批判するのは、いかがなものかです。
名簿が重なっていても、実際に指令があったのか? 投票行動が教祖の影響で変わったのか? などの立証がなければ、政教分離の原則違反とまで断定するのは難しいのではないでしょうか。
日本の「公明党」も検証を受けるべきでしょうね。
(吉田ハンチング@dcp)







