2025年10月17日、韓国系団体がウソの主張を基にドイツ・ベルリンのミッテ区モアビット’Moabit)の「ユニオン広場(Unionplatz)」に設置した「像」が、当局によって強制撤去されました。

↑撤去される「像」。

↑像が撤去された後の光景。「ARI’s Platz(アリの広場)」と書いてあるのが読めます。「ARI」は像の愛称です。
これに先立ち、2025年10月16日、ドイツ「ベルリン=ブランデンブルク高等行政裁判所」が以下のプレスリリースを出しています。
「『平和の少女像』は残留できず ― 33/25」
2025年10月16日付 プレスリリースベルリン・モアビート地区のユニオン広場に設置された、いわゆる「平和の少女像」を現在の場所に引き続き設置することを求めていた『Korea-Verband e.V.』(コリア評議会)の請求は、ベルリン=ブランデンブルク高等行政裁判所でも認められなかった。
ベルリン行政裁判所は先に、同協会がベルリン・ミッテ区庁の決定に対して申し立てた仮の法的保護の申請を却下していた。
ミッテ区庁は、像の設置をこれ以上容認しないことを決定し、むしろ即時執行の形で像の撤去を命じていた。
ベルリン・ミッテ区庁が公共空間における芸術作品の取扱いに関して一般的な行政実務を定めた決定には、違法性がないとされた。
この決定では、公共空間に芸術作品を設置するために必要な特別使用許可の有効期間を2年間とすることなどが定められている。
『Korea-Verband e.V.』が設置した像は、2020年からと、この期間を明らかに超えてユニオン広場に存在している。
第6民事部(Senat)は、『Korea-Verband e.V.』の不服申立てを退けた。
その理由は、提出された不服申立ての理由が、行政裁判所の決定を検討した上での法定要件を満たしていなかったためである。
不服申立ての理由は「2年間の固定的な期限規定」に異議を唱えていたが、行政裁判所の判断内容、特に「国家は公共空間での芸術の許可に際して、平等取扱いの原則に特に留意しなければならず、設置期間を設置された芸術作品の表現内容や、それに関連する時勢的な文化政治的関心に基づいて恣意的に定めてはならない」とした判断に対して具体的な反論を行っていなかった。
この決定は不服申立て不能(最終決定)である。
―― 2025年10月16日決定 OVG 6 S 109/25 ――
(前審:ベルリン行政裁判所 2025年10月13日決定 ― VG 1 L 717/25 ―。参照:ベルリン行政裁判所プレスリリース第43/2025号)
⇒参照・引用元:『ドイツ ベルリン州政府』公式サイト「„Friedensstatue“ darf nicht bleiben – 33/25」
上掲プレスリリースは、ベルリン=ブランデンブルク高等行政裁(Oberverwaltungsgericht Berlin-Brandenburg)が出した正式な「決定(Beschluss)」を公表するための公式プレスリリースです。
今回今回のケースでは、『Korea-Verband e.V.』 が求めたのは「少女像の撤去命令を一時停止してほしい」という仮の法的保護(「Eilrechtsschutz」)ですから、「それは無理」という「 Beschluss(決定)」を出したのです。
この「決定」に対して、通常の訴訟手続で「勝訴・敗訴」を決する場合には「Urteil(判決)」が下されます。
これまでの経緯をまとめると以下のようになります。
市民団体『コリア評議会』はこの撤去命令の効力停止(Einstweilige Anordnung)を求めて行政裁判所に申請。
2025年10月14日:ベルリン行政裁判所(VG Berlin)が申請を棄却。
理由:設置許可期間が終了しており、公有地に像を置き続ける法的根拠がない。
「撤去命令の執行停止を認める公益上の理由もない」と判断。
2025年10月16日:上級行政裁判所(OVG Berlin-Brandenburg)も控訴を棄却し、行政裁判所の決定を維持。
これにより、撤去命令は最終的に有効化。
今回の「像」の撤去はベルリン行政裁判所の判断を受けてのものでした。撤去は不法に像を置き続けたことに対する「合法」な措置です。
注目いただきたいのは「不服申立て不能(最終決定)」という点です。
(吉田ハンチング@dcp)







