韓国の精油企業の再編 ⇒ 持続可能にしようよ――という話。

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ちょっと気にしておいた方がいい情報なのでご紹介しておきます。

2025年12月16日、韓国の企画財政部が以下のプレスリリースを出しました。

タイトルは「精油産業の戦略的転換と持続可能な成長の議論」です。

⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「精油産業の戦略的転換と持続可能な成長の議論」

韓国の精油企業というのは、これまでもご紹介したとおり非常にもろい存在です。

韓国精油企業の問題とは?


↑『SKイノベーション』の蔚山コンプレックス。

大手4社といえば『SKイノベーション』『S-OIL』『GSカルテックス』『HD現代オイルバンク』ですが、業績が傾いて青息吐息になったり、売却先を探しても見つからないとなったりが散見されるのです。

問題は以下のような点です。

1.為替変動(ウォン安)に弱い
原油はほぼ全量ドル建て輸入しています。

韓国は原油輸入依存が極めて高く、ウォン安は仕入れコストの即上昇として効きます。直近でも「ウォン安が業績の圧迫要因」として韓国メディアが繰り返し指摘してきました。

2.「精製マージン一本足」の不安定さ
早い話が外部要因で業績が振れやすい構造です。

精油マージンというのは、非常にざっくりいうと「原油を買って精製し、ガソリン・軽油・ジェット燃料などを売ったときに残る粗い利益幅」のことです。

原油を仕入れてきて、精製して売るわけですが、韓国企業の場合、これが1バレル当たり4~5ドルないと利益が出ない――といわれます。

ところが精製マージンは季節性・稼働率・地政学・各国輸出枠などで動きますので、ある意味不安定な商売ということもできるのです。

3.中国・中東・インドの供給増で輸出競争が激化
ここで過剰生産性の王者・中国が出てきます。精製能力が上がっている中国、さらにはインドが供給量を増やし、韓国から市場を奪っています。これも業績が下がる要因です。

4.「精油+石油化学」の石油化学側が重荷
韓国の精油企業は石油化学と一体運営のことが多く、石油化学は中国増産の影響で供給過剰・マージン低迷が長引きやすいという構造上の弱点があります。

5.脱炭素対応が「コスト」になる
韓国はSAF(持続可能な航空燃料)義務化ロードマップを打ち出しており、精油企業は新規投資(専用設備・原料確保・認証)が不可避です。これが競争力を削ぐことになります。

――ということがあり、業界の再編が必要だという認識が政府側にあるのです。

これが、今回の「持続可能な道を探す」会議開催につながっているのです。

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(吉田ハンチング@dcp)

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