先の記事で2020年03月末時点の韓国の外貨準備高が「90億ドル」減った件についてご紹介しました。
記事内で、「Securities(証券類)の減り方が異常」で「同時期にDeposits(預金)が異例の増加」とご紹介し、
「何かの必要に駆られて保有するSecurities(証券類)を現金に換え続けた結果がこれではないでしょうか」
と記載しました。本来なら「ウォン安防衛のために『ドル売り・ウォン買い』の資金にしたのではないでしょうか」と書きたかったのですが、確証が取れなかったのでそこまで踏み込みませんでした。
ところが、2020年04月03日、韓国メディア『毎日経済』に「3月の外貨準備高、金融危機以降最大幅の減少」という記事が出て、その中に以下の文がありました。
外貨準備高が減少した最大の原因は、市場の不安を鎮めるために、韓銀がドルを供給したためだ。
韓国銀行関係者は、「外国為替当局が市場安定化措置を取った影響があった」とし「ドル高で他の通貨の相対的な価値が低下したことも原因だ」と明らかにした。
⇒参照・引用元:『毎日経済』「3月の外貨準備高、金融危機以降最大幅の減少」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーラインは筆者による(以下同)
これで裏が取れたように(筆者は)考えます(もちろん同記事が正しければ、ですが)。
韓国の外貨準備高が02月末から03月末にかけて90億ドルも減った、Securities(証券類)が136億ドルも減ったのは「Securities(証券類)を現金に換え、『ウォン安阻止』の為替介入を行ったため」です。
ここからは推測ですが、03月は輸出も減少という結果が出ていますので、現金に換えて為替介入した残りがDeposits(預金)に積み上がったこともあって、前月比で46億ドル増加、異例の「Deposits(預金):317億ドル」という結果になったのではないでしょうか(直近5年で韓国の外貨準備においてDeposits(預金)が300億ドルを超えたことはありません)。
(柏ケミカル@dcp)