『韓国銀行』は、アメリカ合衆国のFED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)と締結したスワップライン※1を利用して巨額のドルを調達しました。
そのMaturity Date(満期日・支払期日)が06月25日(木)から始まりました。
07月02日(木):41億4,000万ドル
07月09日(木):20億1,500万ドル
07月16日(木):21億1,900万ドル
07月23日(木):12億6,400万ドル
07月30日(木):13億2,900万ドル
と、07月は合計「108億6,700万ドル」(約1兆1,696億6,955万円)※2を返済しなければなりません(他に利息分も足す)。
なぜこんなふうに毎週巨額の返済があるかというと、毎週ドルを借りたからです。
07月の返済総額は外貨準備「Deposits」の36%に当たる
韓国の外貨準備のうち、現金たる「Deposits(預金)」は300.0億ドルしかありません(2020年05月末:現時点で06月末のデータは未公表)ので、07月の返済額108億6,700万ドルといえば実に外貨準備・Deposits(預金)の36.2%に相当します。
韓国にこれだけのドルをキャッシュで吐き出すことが可能でしょうか。
本日07月02日は、第2次調達分「41億4,000万ドル」(約4,456億890万円)の返済です。
ただし、これは元本だけ。年利「0.5323%」※3でドルを借りていますので、利息金額は「507万1,579ドル」。元本「41億4,000万ドル」と合わせて返済総額は「41億4,507万1,579ドル」になります。
きちんと返済したかどうかは、毎度のことながら明日、2020年07月03日(金)、『NY連邦準備銀行』が公表するデータで分かります。
返済が遅れたりすると、この公表データで世界的に恥をかきます。
さすがに返済はするでしょうが、さて韓国内のドル事情は大丈夫なのでしょうか。
※1韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。本稿のタイトルだけはアンカーが韓国の表記に合せて「通貨スワップ」としています。
※2ドル円換算は2020年07月01日の「1ドル=107.64円」を使用しました。
※3年利を365日で割って1日分の利率を求め、84を掛けて「84日満期分」の利率を計算。これに41億4,000万ドルを掛けて利息額を計算。
(柏ケミカル@dcp)