ある国が「通貨安」に見舞われて、焦眉の急で通貨を安定させないといけない場合には「市場介入」も仕方ありません。自国通貨を大量に買い入れる必要があります。
ただし、この自国通貨の買い入れには「米ドル」などのハードカレンシーが必要です。つまり外貨です。最強の米ドルがベストですが、ハードカレンシーであれば一番マイナーな「円」でも良いです(笑)。
市場で売り一辺倒となっている自国通貨を、手持ちの米ドルで買い支え、自国通貨の価格を維持するわけです。ですので、手持ちの米ドルなどの外貨がなくなってしまったら、そこでできることはなくなり、「おしまい」です。自国通貨買い、買い支えの状況に追い込まれると、相当な負担となるのです。
逆に、自国通貨「売り」の場合でしたら、(本当はそんな簡単にいきませんが)印刷すればいいので楽ですね。外貨準備はタンス預金と同じだ、などと揶揄されることもありますが、たくさんあった方がいいことも確かなのです。米ドルを印刷できるアメリカ以外の国では。もちろん程度問題ですけれどもね。
(柏ケミカル@dcp)