予想されたことではありますが、間もなく韓国のLCC(航空会社)の一つ『イースター航空』が会社更生を当局に申請するだろう、とのこと。
飛ぶぞ飛ぶぞといわれてから随分時間がかかりましたが、これも『済州(チェジュ)航空』による買収問題でもめていたからです。会社更生の申請によって正式破綻ということになり、やっと一区切りがつくでしょう。
『ティーウェイ航空』は有償増資失敗で飛ぶ
その一方で、これまたLCCの一つ『ティーウェイ航空』が飛ぶ、という話が深刻さを増しています。
こちらは「有償増資」による資本増強を目論んでいたのですが、計画どおりにお金が集まらず頓挫。そのため資金ショートが目前に迫っているのです。
有償増資というのは、新株を発行して投資家に買ってもらい資本を増強することです。
直裁に資本を増やせる手なのですが、株式の発行数が変化しますので、経営権の問題に直結します。株式をたくさん持っている人の発言権が増しますからね。
そこで有償増資の場合には、往々にして現在のオーナーも資金を投じて経営権を維持しようとします。
この『ティーウェイ航空』も同様で、オーナーである『ティーウェイホールディングス』が「有償増資なのでうちもドンといくよ」みたいな態度を取っていたのですが、ふたを開けてみたら「有償増資への申し込み参加率:25.61%」というガッカリさ加減。
総額501億ウォンの有償増資を目論んでいましたから、「128.3億ウォン」です。オーナー会社『ティーウェイホールディングス』にもお金がないようです。
有償増資の申し込み率は全体で「58.32%」の低調さでした。そのため新株発行を断念するハメになりました。
アテにしていた有償増資がうまくいかず――飛びそうというわけです。
この件を報じた『韓国経済』によれば、
ティーウェイ航空が資金調達に失敗して政府の追加支援なしでは倒産を避け難いという懸念の声が出ている。ティーウェイ航空は来月政府の有給休職雇用維持支援金の支給期間満了に備えて27日までに全職員を対象に無給休職の転換申請を受けた。
⇒参照・引用元:『中央日報(日本語版)』「イースター航空、近いうち会社更生申請か….韓国LCC、連鎖倒産の現実化に懸念」
(元は『韓国経済』の記事です)
と記事を結んでいます。
韓国メディアでは「韓国のLCCが連鎖倒産するのでは」と戦々恐々のようです。
元から人口に比してLCCが多すぎましたので、今回の新型コロナウイルス騒動を機に合併などを行わないと仕方がないのではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)