韓国メディア『中央日報(日本語版)』に「金融ハブの辺境に追いやられた韓国」という嘆き節な記事が出ました。この嘆き節の基となっているのが、「GFIC28」のランキングです。普通の人はほとんど知らないぞ、というINDEX(指数)です。
「GFIC28」は「The Global Financial Centres Index 28」の略で、「国際金融センター指数」と訳されます。イギリスのシンクタンク『Z/Yenグループ』と『中国総合開発研究院』が公表しており、金融都市としての機能を評価したもの、とされています。
2020年09月25日に最新版が公表されているのですが、このランキングで韓国ではソウルが当然ながら一番順位がいいものの、「25位」に過ぎません。
それでお嘆きのわけです。
いやそもそも金融市場の規模も小さいし、ローカルカレンシーの国だし金融関係の商売が発達しているわけでもないし――なので、そもそも韓国(の都市)のランキングが上位に来るわけはないのですが、とにかくお嘆きのご様子。
では実際にランキングがどうなっているかというと……以下です。
金融センター指数ランキング(第1~56位)
(GFIC28)第1位 ニューヨーク
第2位 ロンドン
第3位 上海
第4位 東京
第5位 香港
第6位 シンガポール
第7位 北京
第8位 サンフランシスコ
第9位 深セン
第10位 チューリッヒ
第11位 ロサンゼルス
第12位 ルクセンブルグ
第13位 エディンバラ
第14位 ジュネーブ
第15位 ボストン
第16位 フランクフルト
第17位 ドバイ
第18位 パリ
第19位 ワシントンDC
第20位 シカゴ
第21位 広州
第22位 アムステルダム
第23位 ストックホルム
第24位 バンクーバー
第25位 ソウル
第26位 モントリオール
第27位 メルボルン
第28位 マドリッド
第29位 ハンブルグ
第30位 ブリュッセル
第31位 トロント
第32位 シドニー
第33位 アブダビ
第34位 ダブリン
第35位 ムンバイ
第36位 コペンハーゲン
第37位 シュトゥットガルト
第38位 ミラン
第39位 大阪
第40位 釜山
第41位 クアラルンプール
第42位 台北
第43位 成都
第44位 ウェリントン
第45位 テルアビブ
第46位 カサブランカ
第47位 青島
第48位 ミュンヘン
第49位 ニューデリー
第50位 オスロ
第51位 カルガリー
第52位 グラスゴー
第53位 ローマ
第54位 ウィーン
第55位 ジャージー
第56位 ドーハ
確かにソウルの順位は「バンクーバー」の下で、世界の金融業界からすれば「辺境」でしょう。
しかし、そんなことを嘆いていても仕方がないのではないでしょうか。
(松田ステンレス@dcp)