「韓国株式市場に外国人投資家が帰ってきたぞ!」と韓国メディアが確信を持って語るようになっています。
先行してそのような記事が出た際(2020年07月21日)には、「まだ1兆ウォン売り越してますけど」と冷やかしの記事を上げました。その時点で確信を持って「外国人投資家が帰ってきた」とはいえなかったからです。
では、2020年07月が終了した現在、外国人投資家の売買動向はどのように締まったでしょうか。
Money1では連日KOSPI(韓国総合株価指数)の動向についてご紹介していますが、2020年07月第5週目、外国人投資家の売買動向はそれまでとは明らかに異なったものでした。初動段階から旺盛に買いで動くようになったのです。
以下はKOSPIの日足チャートです(『Investing.com』より引用:以下同)。
2020年07月27-31日には、始値「2,203.48」から終値「2,249.37」まで約46ポイント上昇しました。では、ここ1週間(5営業日)の外国人投資家の売買はどうだったのでしょうか? 以下の投資家別売買動向をご覧ください。
⇒データ引用元:『finance.naver.com』「投資家別売買動向」(以下同)
上掲のとおり、外国人投資家はこの1週間でなんと「1兆9,270億ウォン」も買い越しています。
では、1カ月で見るとどうなるでしょうか? まず日足チャートは以下です。
2020年07月01-31日までの1カ月(23営業日)で、始値「2,128.81」から終値「2,249.37」まで約121ポイント上昇しました。この期間の外国人投資家の売買動向は以下になります。
「9,729億ウォン」の買い越しですが、このデータには06月30日分が含まれています。30日は「709億ウォンの売り越し」でしたので、2020年07月は「1兆438億ウォン」の買い越しだったことになります。
確かに、06月までの巨額売り越しとは異なり、07月には外国人投資家はバイコリア(韓国買い)に転じたといえそうです。
ただし、07月の第5週目が「1兆9,270億ウォンの買い越し」だったのに、07月トータルで「1兆438億ウォンの買い越し」に終わったということは、第4週目の終わりまで差し引き「8,832億ウォンの売り越し」だったことになります。
外国人投資家は、明らかに07月の最終週に買いのラッシュに出たというわけです。
問題はこの傾向が続くだろうか、という点です。
「最終週だけで1兆9,270億ウォン」という点からも分かるとおり、外国人投資家が逆に動いたら、売り越し金額は再び大きく積み上がるでしょう。現在はリスクオンの動きになっていますが、油断は禁物です。
(柏ケミカル@dcp)