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韓国の「国民年金基金」が海外投資を50%に増やす。大丈夫かい? 間に合うかい?

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小ネタかもしれませんが、後々重要なポイントになるかもしれませんので、ご紹介します。

韓国は「低福祉・低負担」の国。しかし人口急減で時間がない!

韓国は「低福祉・低負担」の国で、老齢年金の支給額は平均で「約52万3,000ウォン」(2019年)です。0.9を掛けてざっくり日本円にすると4万5,000円ぐらい。

昨今では日本よりも韓国の方が物価が高いなんていわれますので、ちょっとこれだけでは暮らしていけそうにありません。

また韓国は「合計特殊出生率※1が世界最低にまで低下して、この先人口は増えません(自然減のフェイズに入りました)。

つまり、老齢者の年金を支える働き手が減少するので年金システムが破綻する可能性が高まり、一方で老齢年金だけでは暮らしていけない人が増えるので給付は厚くしなければならない、と。

人口減 ⇒ 国民年金保険の加入者が減る ⇒ 国民年金基金の収入減
給付を厚くする ⇒ 国民年金基金の支出増

ですので、このままいくと必ずお金が枯渇します。

つまり、年金基金のお金をできるだけ増やさないといけないわけです。

国民年金基金のお金を増やそう!

実際、世界各国の年金基金は運用して増やすために巨額の資金を投資していますが、韓国は特にお尻に火がついているのです(もうお尻の半分ぐらいは燃えているかもしれません)。

で――タイトルの「韓国の『国民年金』が海外投資を50%に増やす」につながります。本件を報じた韓国メディア『The Korea Times』の2020年07月31日の記事から以下に引用します。

2019年には35%に過ぎなかった国民年金の海外投資の割合が、2024年には50%まで拡大される。

国民年金基金運用委員会は31日、ソウル中区ザプラザホテルで会議を開き、国民年金の海外投資総合計画を議論して、このように推進すると発表した。国民年金は、海外株式や債券投資において直接運用比率を拡大するなど、積極的に資金収益率を高める方針だ。

基金運用委員会委員長である朴保健福祉部長官は、「今後10年は、国民年金の保険料収入が給付支出より多い資金成長期なので、国民の老後資金を安定的に運営して財政を安定させるため、投資機会が多く、高い成果を期待できる海外投資を拡大する必要がある」と述べた。

赤アンダーライン、強調文字は筆者による

朴長官は、

この10年は、

保険料収入 > 老齢年金の支出

資金が十分あって投資しやすい。

今のうちに大きく成長しそうな海外市場に投資してお金を増やそう!

と言っているわけです。

基本姿勢としては正しいでしょうが、疑問が2つ。

時間は、本当に10年ありますか?

どこにお金を突っ込むつもりですか?

日本よりもはるかに早く老いていき、実体経済が悪化している韓国で「収入>支出」の時間が10年あるでしょうか? また、ヘンなものに投資してかえって資金を減らした、なんてことにならないでしょうか?

年金基金が投資に失敗してお金を失った!という結果になったら目も当てられません。

※1合計特殊出生率とは「女性が一生で産む子供の数の平均値」

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(柏ケミカル@dcp)

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