2024年12月06日、『韓国銀行』が「2024年10月時点の国際収支統計」を公表しました。
以下をご覧ください。
2024年10月
貿易収支:81億1,189万ドル
サービス収支:-17億3,420万ドル
第1次所得収支:34億4,690万ドル
第2次所得収支:-4,800万ドル
経常収支(上記4つの合計):97億8,360万ドル⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」
当月の経常収支は約97.8億ドルでした。前月の「109.4億ドル」には及びませんでしたが、上出来の結果といえるでしょう。
良い結果となったのは、貿易収支が81億1,189万ドルの黒字となったおかげです。
外国からの所得を示す第1次所得収支34億4,690万ドルと良い数字だったのも経常収支の上積みに貢献しました。
ただし、注目したいのは第2次所得収支です。
第2次所得収支は、「無償で行われる資金や財の移転について」の収支を計上する項目です。具体的には、国際援助、海外送金、贈与、国際機関への拠出金などの取引が含まれます。
「収支」なので、韓国が外国に対して起こった「国際援助、海外送金、贈与、国際機関への拠出金」と、外国が韓国に対して行った「国際援助、海外送金、贈与、国際機関への拠出金」の収支を示しています。
当たり前ですが、先進国ほど外国に対する支援などが大きくなりますから、出ていく金額の方が大きく、赤字になります。
韓国も先進国なので、普通は赤字です。
当月も赤字なのですが、注目いただきたいのはその金額です。たったの「-4,800万ドル」しかありません。1億ドルを割るような赤字額は2023年10月の「-7,420万ドル」以来のことです。
この第2次所得収支の赤字が小さくなった分は、経常収支の黒字が大きくなることに貢献しています。
今回発表の「2024年10月の国際収支統計」について、経常収支の方はあまり面白くはありません。韓国メディアは「約97.8億ドルの黒字」と喜んで書くでしょう。
しかし、実は非常に興味深いデータが「金融収支」の方にあります。これについては長くなりますので別記事にします。
(吉田ハンチング@dcp)