韓国金融委員会は韓国株式市場における「空売り禁止」の6カ月延長を決定しました。
この空売り禁止措置は「2020年03月16日からの6カ月、KOSPI、KOSDAQ、KONEXの全銘柄について空売り禁止」と決められていましたが、これが2021年03月15日まで延長されることになりました。
この件を報じた『亜州経済(韓国版)』の記事から金融委員会のコメントを以下に引用します。
(前略)
金融委は「これらの一時的措置が終了を控えているが、当初の期待とは違ってコロナ19が終息されていない」とし「同じ趣旨で、最近コロナ19再拡散の懸念に伴う市場の変動性拡大を考慮し、3月に実施した空売り禁止措置も6ヶ月延長することにした」と述べた。続いて「その期間に違法空売り処罰の強化、個人投資家の空売りアクセス向上などの市場で要求される制度の改善を推進する計画だ」と付け加えた。
⇒参照・引用元:『亜州経済(韓国版)』「金融委、空売り禁止6カ月追加延長…自社株取得も延長」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
新型コロナウイルス騒動のため株価が急落する局面で韓国は空売り禁止を打ち出したわけですが……以下をご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
上掲のとおり、空売り禁止措置を打ち出したのはいいのですが、禁止初日は大きく下落、その後も下落が続き、底を打ったと見られるのは03月23日でした。そこから株価は回復へと向かい、現在に至っています。
では、空売り禁止措置は効果があったのでしょうか?
空売り禁止を行わなかった日本の日経225のチャートを重ねてみます。以下をご覧ください(「日経225」はバーチャートになっています)。
ですので、まあ空売りを禁止しようがしまいが、結局のところ03月23日に底を打ち、上昇回復に向かったのではないかと推測されます。
問題は、延長を決めて取り組むという「遺法空売り」対策です。そもそも「遺法空売り」ってなんだ?という話なのですが、韓国の金融委員会がナニを言い出すかに要注目です。
(柏ケミカル@dcp)