韓国メディアに「カタールから韓国がLNG運搬船を100隻受注」という報道がでましたが、「それは仮押さえの『スロット契約』ですよ」と2020年07月にご紹介しました。この「スロット契約」というのは「LNG運搬船を建造するための枠を空けといてね」という契約です。
カタールの国営エネルギー会社『カタール・ペトロリアム』(略称「QP」)の公式サイトでは契約調印について「2027年末までにLNGタンカーを建造するための世界的な能力の約60%を確保しました」と公表しています。
要はまだ正式な発注はきていないのです。また、2020年11月08日の韓国メディア『中央日報(日本語版)』の記事によると発注が遅延しているようです。ある業界関係者の言葉として「LNG運搬船の発注は2022年からだが……」となっています。
まだかなり先です。↓でご紹介したとおり、それまで韓国の造船業が持つのか、という話もありますので先行きは怪しくなっています。
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2020年06月01日、韓国メディアは「カタールからLNG(液化天然ガス)運搬船100隻を受注!」と一斉に報じました。同日、カタールの国営エネルギー会社『カタール・ペトロリアム』(「QP」と略します)が韓国企業3社と契約を結んだからです。一...
(吉田ハンチング@dcp)