2020年12月10日、中国の精華大学グループ、『紫光集団』が再びデフォルトを起こしました。
2020年12月10日満期:ドル建て債券4億5,000万ドル(約468億540万円)
を償還できないことを発表。これによって「クロス・デフォルト(cross default)」20億ドル(約2,080億円)が発生しました。
クロス・デフォルトというのは、「債務者が一つでもデフォルトを起こしたら、他の債務についてもデフォルトしたとみなす」という意味です。『紫光集団』が発行した別の20億ドル分の債券にこの条項が盛り込まれており、「4億5,000万ドル」債券のデフォルトによって、こちらも自動的にデフォルトとなったというわけです。
『Bloomberg』は、ドル建て20億ドルの債券の内訳を以下のように報じています。
2021年償還の債券:10億5,000万ドル規模(約1,092億1,260万円)
2023年償還の債券:7億5,000万ドル規模(約780億900万円)
2028年償還の債券:2億ドル規模(約208億200万円)
2023年償還の債券:7億5,000万ドル規模(約780億900万円)
2028年償還の債券:2億ドル規模(約208億200万円)
いずれも満期は未来の日付けですが「クロス・デフォルト」によってドボンになりました。当然これらの債券は即日取引停止です。先にMoney1でもご紹介した「13億元」のデフォルトはあくまでも人民元建てのものでした。今回はドル建てです。
もう何度だっていいますが、精華大学は歴史ある国立大学で、要するに精華大学グループとは中国共産党がバックにいる企業集団といっても間違いないのです。しかも、中国共産党が「半導体崛起(くっき)」を唱え、その急先鋒と目されてきたのが『紫光集団』です。実際、メジャーメディアでも半導体製造の中国最大手『紫光集団』などの紹介のされ方です。
その企業グループがデフォルトを連発するのです。中国企業の信用度がどのようなのかを端的に示しているといえるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)