イランによる「韓国タンカー拿捕」。目的は「70億ドル」の回収か

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2021年01月04日、イラン革命防衛隊韓国のタンカーを拿捕し、ペルシャ湾のバンダル・アッバース港に牽引しました。

イラン公式ニュースエージェンシー(IRNA)は、このタンカーが環境汚染に関与したのが拘留理由と報道しました。またこの拘留は、南部ホルムズガン州海事組織の要請で行なわれたとしています。

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上掲はYouTubeに上がっているタンカーが拘留される映像です。小型船数隻がタンカーの回りを囲み併走しているシーンがあります。ちなみに「yjc.ir」はyoung central journalist clubで、プロのジャーナリストのスキルを磨くためにイランに設置された国立センターです。

このタンカーは7万2,000トンの石油化学製品を積載しており、韓国人5名、ミャンマー人11名、インドネシア人2名、ベトナム人2名の計20人が乗り組んでいました。同船「Korea Chemical」のオーナー会社は韓国釜山の『DM Shipping Co., Ltd』とのこと。

本当の目的は「70億ドル」の回収か?

この拿捕の目的は上記のとおり、「環境汚染」とされています。イラン外務省のSaeed Khatibzadeh報道官は「イランは他の国と同様に違反、特に海洋環境の汚染に敏感であるため、法律の枠内で船に対処する」と述べています。

しかし、『アル=アラビーヤ』(UAEに本部を置く国際ニュース衛星放送)では、以下のように書いています。

(前略)
彼女(船:筆者注)の拘留の本当の理由は、「アメリカ合衆国の制裁のために韓国の銀行が押収した70億ドルを受け取ること」だ。
(後略)

⇒参照・引用元:『アル=アラビーヤ』公式サイト「テヘランに押収された韓国のタンカーがイランに戦争を引き起こす可能性がある」(原文・アラビア語/筆者(バカ)意訳)

ネット上でよく聞く、韓国がイランに支払っていないとされる「原油代金」です。いつまでも支払わないので、ついに革命防衛隊が業を煮やして実力行使に出た、という推測です。

ただし傍証があります。この問題を協議するため、韓国の崔鍾建(チェ・ジョンゴン)第1外務次官が10日にイランを訪問する予定だったのです。その寸前でこの事件です。関係がないとする方が不思議でしょう。

合衆国がさっそくイランへの圧力を加えていますが、果たしてどうなりますでしょうか。

重要な追記
2021年01月05日18:40韓国メディア『ソウル経済』にイラン側からのコメントを掲載した記事が出ました。

これは「70億ドルについてイランが人質を取った」という言い分についての反論です。イラン側の報道官によると「韓国政府こそ70億ドルを人質に取っているのだ」だそうです。

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「이란 “한국 정부가 70억 달러 인질로 잡아”」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)

(吉田ハンチング@dcp)

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