韓国の『Coupang(クーパン)』という会社をご存じでしょうか。eコマース事業を行う「韓国の『Amazon』」と呼ばれます。また、同社は『ソフトバンクグループ』が出資した会社です。
2018年:20億ドル(『ビジョンファンド』)
小計:30億ドル
計30億ドルのお金が投じられています。
2021年02月12日、『クーパン』は『NYSE』(New York Stock Exchangeの略:ニューヨーク証券取引所)に上場申請を行ったと発表しました。
『クーパン』の企業価値は90億ドルほどと見られていますが、IPOがうまくいけば『ソフトバンクグループ』は巨利を得る可能性があります。
ただし、この『クーパン』はいまだ赤字の会社です。以下をご覧ください。
売上高:13兆2,500億ウォン
営業利益:-5,800億ウォン
累積赤字:4兆5,000億ウォン
と赤字を積み上げています。営業損失は「5,800億ウォン」ですからざっくり「5億ドルの赤字」です。
もっとも、
売上高:7兆1,530億ウォン
営業利益:-7,076億ウォン
でしたので、前年より売上は増加し、営業損失は少なくなりました。ですので「これから黒字になる」かもしれません。
投入された資金が尽きかけているのでは?
4兆5,000億ウォンの累積赤字はざっくり40.9億ドルになります(「1ドル=1,100ウォン」で計算)。先にご紹介したとおり『ソフトバンクグループ』から投じられた資金は30億ドル。すでにこの分は使い切っている計算になります。『ソフトバンクグープ』以外、『ブラックロック』などからも資金は投じられていますが、お金はあるのですか?と聞きたいところです。
IPO(新規株式上場)をかけて資金を調達しないとまずい、なんて状態でないことを祈ります。上場はゴールではありません。会社が継続できないことには、株式もやがてただの紙切れになります(今や電子的なもので紙も何もありませんけれども)。
早ければ2021年03月に上場するとのこと。どうなるのか注目いたしましょう。
(吉田ハンチング@dcp)