『韓国銀行』の方は、アメリカ合衆国のFRBと同様にインフレについての懸念は大きくないとしている※のですが、韓国政府の方は異なるようです。
「韓国企画財政部(財務省に当たります)が2021年第2四半期に急速なインフレが起こる可能性がある」とした、という報道が出ました。
『毎日経済』の報道から一部を引用します。
(前略)
12日、キム・ヨンボム企画財政部1次官は、第9回政策点検会議を開き、「今年第2四半期は、物価の状況を楽観視できない」とし「物価上昇率が一時的に高くなる可能性がある」と診断した。昨年夏の大雨、鳥インフルエンザ、冬の寒波などとともに、国際原油価格・原材料・穀物価格の上昇など、国内外の環境がかみ合って、第2四半期の物価が急騰することがあると警告したものである。
(後略)
同記事では、『FAO』(Food and Agriculture Organization of the United Nationsの略:国連食糧農業機関)の「FAO食品物価指数」について触れ、「上昇を続けておりこの影響は避けられない」としています。
「FAO食品物価指数」(略称:FFPI)は、シリアル・砂糖・植物油・乳製品などから組成され、世界的な食物価格の変動を見るのによく参照されるインデックスです。
以下をご覧ください。
「FFPI」は9カ月連続の上昇を記録し、2014年7月以来の最高レベルに達しました。食物だけではなく、鉱物・綿などの価格も上昇しています。
韓国の企画財政部が懸念を表明するのも無理はありません。
※正確には「急激なインフレ拡大の可能性は限定的」としています。
(吉田ハンチング@dcp)