韓国の大好きな『OECD』(Organisation for Economic Co-operation and Developmentの略:経済協力開発機構)各国内比較の話がまた一つ出ました。今度は『全国経済人連合会』ではなく、『韓国開発研究院』(略称:KDI)からのリポートです。
国の負債を考えるときには、
D2:D1に非営利公共機関の負債を足したもの
D3:D2に非金融公企業の負債を足したもの
として、分けて考えます。韓国政府は「D1」を使っており、これの対GDP比を計算して「韓国の国家負債はまだ先進国の中では低い方だ」と称し、死神『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)は「D2」を使っているので、対GDP比が高く、悪く出るのだ、などと不満を表明しております。
今回『KDI』から出たリポートは、韓国の「公企業」の負債が、韓国の大好きな先進各国の中でも上から2番目の最悪クラスであることが分かったという内容です。
以下です。
金融公企業:62.7%
非金融公企業:20.6%
金融公企業の負債の対GDP比率「62.7%」は、比較可能なOECD8カ国のうち最悪(2019年基準)。非金融公企業の場合も『IMF』基準では「23.5%」になるのですが、上にはノルウェーしかいないというワーストクラス。
「ばかの大連鎖」「ばかの二乗」という話
なぜこのようなことになるかというと、これらの公企業がホイホイと安易に社債を発行して借金で資金を獲得してきたからです。
先にご紹介したとおり、韓国の公社、公的企業はまさに借金まみれで二進も三進もいきません。決算書はひどいものなのに、社債の格付けは悪くはならずに発行してこられたのです。
なぜそんなことができたかというと、「どうせ韓国政府がケツを持つだろう」という暗黙の了解があったからに他なりません。
韓国政府は政府で、借金がし放題なわけだからと無茶なコマンドを出します。例えば、銅鉱山を買ってこい!とか。
で、公企業の方は社債を発行して資金を調達、出物といわれた銅鉱山にお金を突っ込む……それが大失敗。金利も払わなければならないし、鉱山の維持費も掛かる――で、また社債発行して次のミッションに挑む。また失敗。「そんなばかな」の大連鎖なわけです。
どっちもどっちで「バカの二乗」みたいな話ですが、このような「韓国政府がケツを持つので大丈夫」という甘えた話がいつまでも続くと思ったら大間違いです。
上記のように、韓国政府は国家負債は「D1」で考えるべきみたいな態度なのですが、韓国政府がケツを持つという暗黙の了解で増やした公企業の借金ですから、これが韓国政府の負債でなくてなんでしょうか。
公企業の負債増もこれ以上はもう無理でしょう。中国だけではなく、韓国でも公企業のデフォルトが見られるかもしれませんね。
(吉田ハンチング@dcp)