先にご紹介した韓国『SKグループ』の『SKIET』がIPO(新規株式公開)をかけました。2021年05月11日に韓国株式市場に上場されましたが、株価が(予定どおりというか)非常に面白いことになりましたのでご紹介します。
まず、このIPOは投資家から大きな注目を浴び、個人投資家は銀行から融資を受けてまで公募に参加。締まってみると、なんと「80兆9,017億ウォン」(約7兆8,377億円)が集まりました。これは韓国のIPO史上最高の金額です。
公募価格:10万5,000ウォン(約1万185円)
となりました。
で、上場初日から直近14日までの株価の推移を見ると以下のようになります。
「05月11日始値:21万ウォン」から「05月14日終値:14万1,000ウォン」まで、「32.9%」も下落しました。
早く売れ!
IPO銘柄というのは得てしてこういうプライスアクションになるものです。つまり、公募価格で株式を入手できた投資家が初日に利益が出ている内に売却するからです。
実際、韓国メディア『韓国経済』では、初日の個人投資家の売却単価を計測していますが、
公募価格:10万5,000ウォン
平均売却単価:16万9,000ウォン
利益率:60.8%
平均売却単価:16万9,000ウォン
利益率:60.8%
となります。正解です。よく分かっていらっしゃる。同紙では、30社のIPO銘柄について、「上場初日に売却した場合の平均利益率」を計算していますが、「利益率:89.0%」です。
利益率が高かった企業では、
『レインボーロボット』159.9%
『ジャイアントステップ』158.6%
『SKバイオサイエンス』158.5%
『オロステクノロジー』153.3%
『ジャイアントステップ』158.6%
『SKバイオサイエンス』158.5%
『オロステクノロジー』153.3%
韓国でもIPO株を公募価格で獲得し、初日に売り逃げ戦術は有効であることが分かります。
株式の取引をする方にとっては常識なことですが、IPO株を入手できたら「早く売れ」が確実に利益を出すための秘訣なのです。あなたが売らなくても他の皆さんが「今のうち」と大量の売りを出しますから。
(吉田ハンチング@dcp)