韓国政府がドボンになる1つの道は対外債務でデフォルト(債務不履行)を起こすことです。2021年05月21日に『韓国銀行』から公開された「International Investment Position」(対外資産負債残高)を見ると面白いことが分かります。
上掲は同資料から抜き出したセクター別の対外債務の金額です。対外債務ですので、外国に返済しなければならない借金の金額です。
韓国政府(一般政府:General government)が対前期で「61億ドル」(約6,634億円)も増加させ、2021年03月末時点で「1,276億ドル」(約13兆8,778億円)になりました。
約14兆円も外国に返済しなければならない借金があります。
この1年での韓国政府の対外債務の推移をグラフにすると上掲のようになりますが、わずか1年で「227億ドル」(約2兆4,689億円)も増加しています。
また、このデータには「短期」「長期」の満期種別に対外債務を分けた際の金額もありますが、以下のようになっています。
長期対外債務:4,002億ドル(約43兆5,258億円)/対前期比:146億ドル増加
短期は「1年以内に返済しなければならないもの」、長期は「返済期限が1年を超えるもの」です。
で、短期債務を外貨準備高で割って計算する「Short-term external debt ratio」は「37.1%」 となっています。
なぜこのような計算をするかというと、「1年以内に返済しなければならない借金」(Short-term external debt)が払えるのか、ドボンになる可能性はどのくらいあるのかを確認するためです。
外貨準備は、通貨危機などもしもの時に備える外貨の蓄え(タンス預金という識者もいます)ですから、例えば貸し手が「すぐ返してくれ!」などと詰めかけたときでも、外貨準備が潤沢にあれば心配いりません。
「Short-term external debt ratio」は、その国がもしもの時にも耐えられるのかを見るのに参考になるわけです。外貨準備高が「短期対外債務」より大きければ大きいほどこの率は小さくなりますね。
2021年03月末時点で韓国の場合、
となります。
この「37.1%」について、『韓国銀行』は前期よりも1.2%増えたが問題なく、債務の規模はきちんと管理できていると述べています(韓国メディアの報道による)。
外貨準備が公表されている金額本当にあるのなら確かにそうかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)