「お金がないのは首もないのと同じ」とはよくいったもので、お金がないと困ります。世の中の人がどのくらいお金を持っているのか気になるところです。今回は、20代、30代の若い世代がどのくらいのお金、金融資産を持っているかという話です。
■20代と30代では平均金額で約200万円違う!
金融広報中央委員会が2013年(平成25年)に行った、金融資産を持っている世帯(2人以上の世帯)に行った調査では、以下のようになっています。
■20代の金融資産
100万円未満……14.1%
100万円以上 200万円未満……18.8%
200万円以上 300万円未満……9.4%
300万円以上 400万円未満……12.5%
400万円以上 500万円未満……7.8%
500万円以上 700万円未満……9.4%
700万円以上 1,000万円未満……4.7%
1,000万円以上 1,500万円未満……3.1%
1,500万円以上 2,000万円未満……0.0%
2,000万円以上 3,000万円未満……1.6%
3,000万円以上……0.0%
無回答……18.8%
・平均金額:366万円
・中央値:265万円
400万円未満までの合計が54.8%、700万円未満の合計が72%、1,000万円未満の合計が76.7%ですので、20代で1,000万円以上の金融資産をためるのは、やはり難しいようですね。
■30代の金融資産
100万円未満……13.2%
100万円以上 200万円未満……9.8%
200万円以上 300万円未満……12.4%
300万円以上 400万円未満……12.4%
400万円以上 500万円未満……7.3%
500万円以上 700万円未満……11.5%
700万円以上 1,000万円未満……11.2%
1,000万円以上 1,500万円未満……6.7%
1,500万円以上 2,000万円未満……3.7%
2,000万円以上 3,000万円未満……2.2%
3,000万円以上……1.1%
無回答……8.4%
・平均金額:558万円
・中央値:350万円
20代と比べると、平均額は192万円アップしています。400万円未満までの合計が47.8%、700万円未満の合計が66.6%、1,000万円未満の合計が77.8%です。1,000万円以上の合計は13.7%ですが、20代の1,000万円以上が4.7%ですので、やはり年代が上がると、持っている金融資産の金額も上がるようです。
ちなみに「金融資産を持っていない」と回答したのは、
20代の「35.4%」
30代の「30.2%」
となっています。上記は、「金融資産を持っている世帯」に調査した結果ですので注意してください。「うわっ! 私そんなに貯金してないよ!」という人もとりあえずは安心してください。「金融資産を持っていない人」もこれだけいるのですから。
⇒データ出典:『金融広報中央委員会』
■金融資産1,000万円以上の人はどのくらいいる!?
別のデータも見てみましょう。金融資産を1,000万円以上持っていると、「お金持ち!」という感じがしますよね。そんなお金持ちな人もけっこういらっしゃるのです。しかも20代で! です。
フィデリティ退職・投資教育研究所が2014年4月に実施した「勤労者3万人の退職準備状況 20代、30代の現状と改善へのアプローチアイデア」というアンケートがあります。
⇒データ出典:『フィデリティ退職・投資教育研究所』のアンケートデータ
このデータによると、
●20代で1,000万円以上の金融資産を持っているのは、同年代の「7.3%」
しかも、この1,000万円以上の金融資産を持っている人だけを取り出すと、
●その金融資産の平均金額は「2,743.4万円」
になるのです。
上のデータによりますと、
●20代の持っている金融資産は平均593.1万円
なので、「持っている人はすごく持っている」、つまり「格差は非常に大きい」ということです。
ちなみに、フィデリティ退職・投資教育研究所の上記のデータによれば、退職時に必要なお金の総定額――必要総定額の平均値は「2,952.8万円」となっています。退職時に約3,000万円の金融資産を持っていたいと思っている人が多いわけです。
(高橋モータース@dcp)