11月06日に投票が行われた合衆国の中間選挙ですが、予想されたとおり下院は民主党が過半数を奪回し、上院では共和党が過半数を固守しました。
民主党の下院院内総務のペロシさんが「(この結果で)抑制と均衡が復活する」と述べています。また、BBCでは「トランプ大統領が公開しようとしていない個人の納税申告書」などの解説を行っています。これは下院がお金関係の話を扱うためです。民主党の議員で結託すれば、下院においてお金関係でトランプ大統領をぎゅうぎゅう締めることが可能になるのでは?というわけです。
さらに、下院で承認された法案を上院に送って「審議させる」「採決させる」という嫌がらせをすることが可能になります。仮に否決されたとしても時間を使わせることは十分な圧力になりますからね。BBCは「最低賃金に関してや社会保障の拡大については共和党にとっては扱いたくない議論です」と解説しています。
ともかく、ねじれ議会になったので、トランプ大統領にとっては自分の考えを通しにくくなったとのは確かです。しかしtweetでは以下のように成功と評しています。
Tremendous success tonight. Thank you to all!
今夜は大成功だった。諸君ありがとう!!
⇒データ引用元:『Donald J.Trump』Twitter 2018年11月06日-20:14
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1060022696703070208
もしかしたらトランプ大統領は「民主党が反対してるから、オレの考えが実現できない! 残念だなー」などと言い出すかもしれません。自分が発案したものの、本当はやりたくないことを「しないで済む」よう、この中間選挙結果を「言い訳」に使うのはないでしょうか? その意味ではこのねじれ議会は確かに「大成功」でしょう。
(柏ケミカル@dcp)