韓国で雇用情勢が悪化しており、特に若い世代で被害を受けていることは繰り返しご紹介してきました。
またその証左となるデータが一つ、韓国メディア『中央日報』で報じられました。
興味深い数字ですのでご紹介します。
コロナ禍の就職難で負債ばかり増加する
求人ポータルサイトが07月末に20~30代の青年求職者1,498人を対象に、債務の現状を調査した結果なのですが……。
20~30代の求職者1,498人アンケート
債務がある……606人(40.5%)
平均債務額……3,287万ウォン(約312万2,700円)
これはかなり驚きの結果です。
青年求職者の平均債務額
2013年:1,576万ウォン(約149万7,200円)
2019年:2,261万ウォン(約214万8,000円)
2020年:3,019万ウォン(約286万8,100円)
2021年:3,287万ウォン(約312万2,700円)※データ引用元は同上
さすがに2013年と比較するのはいかがなものかですが、コロナ前の「2019年:2,261万ウォン」と比較して、2021年07月末現在は「3,287万ウォン」ですから「1,026万ウォン」(約97万4,700円)も増えています。
また、次のアンケート結果も興味深い結果です。
コロナ19のせいで債務を負った……64.2%
採用が難しくなり就職が遅くなった……64.3%
アルバイトが急減して収入が減った・なくなった……41.9%※データ引用元は同上
生計をなんとかするために借金をしているのが分かるのは、借りたお金の用途は?の問いに「生活費:50%」という回答が一番多いのです。
収入も低下しているし雇用の質も悪い
しかも、働いて得られる収入も低下しているのです。
これは韓国の統計庁のデータですが、15〜29歳では、最初の仕事に就職した際の月収が「200万ウォン(約19万円)以下」という人が「73.3%」に達するのです。
また、就職できても、
契約期間を定めてない一時雇用:11.0%
という結果があります。つまり、計40.3%、4人に1人はこの就職難の中、すぐに次の仕事を探さないといけないのです。
韓国の若い世代は非常に苦しい状況に置かれていることが分かります。
若い世代を救うための施策が焦眉の急なのですが、文在寅政権の雇用対策は特に成果を挙げているとはいえません。
韓国の若者が、一発逆転を狙って暗号資産や株式などに投機を行うのは理解できないでもないのです。
(吉田ハンチング@dcp)