「中国製造2025」とは?

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中国は世界の工場と呼ばれてきましたが、ただの工場から脱却するために「中国製造2025」(元の中国語では「中国制造2025」と表記)という目標を掲げて推進しています。ちなみに、このスローガンは英語表記では「Made in China 2025」です。

「中国製造2025」は李克强国務院総理(日本の首相に当たる)によってそれまでにも言及されていましたが、2015年05月19日、国務院から正式に国家目標として公表(発行)されました。

簡単にいえば、「中国製造2025」は、アメリカ・ドイツ・日本など先進国の製造技術に追いつき、追い越すために策定されたもので、2016-2025年の10年間で(10年以内に)「製造大国の仲間入り」をすることを目標としています。

「中国製造2025」では「五大工程」として、5つの注力すべき主要な技術・プロジェクトを挙げています。( )内は中国語の原文表記です。

1.イノベーションセンター(産業技術研究基地)の建設
(制造业创新中心(工业技术研究基地)建设工程)

2. 知的製造エンジニアリング
(智能制造工程)

3. 産業用の強固な基礎エンジニアリング
(工业强基工程)

4.クリーンな製造を行うエンジニアリング
(绿色制造工程)

5.ハイエンドな製品を作り出す革新的なエンジニアリング
(高端装备创新工程)

また、「中国製造2025」では以下の10分野に特に取り組むべきと記載されています。

・新世代の情報技術産業
・ハイエンドのCNC工作機械およびロボット
・航空宇宙機器
・海洋工学機器およびハイテク船
・先進鉄道輸送機器
・省エネルギーおよび新エネルギー自動車
・電力機器
・農業機械および装置
・新素材
・生物医学

中国は2025年までの10年間で「製造大国の仲間入り」を果たし、2035年までに中心的な役割を担う位置まで上り、最終的には製造業において覇権を握ることを考えています。「中国製造2025」はその最初のステップとなる計画なのです。

(柏ケミカル@dcp)

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