韓国は「物流大乱」と呼ばれる状況にあり、輸出品を順調に輸出先に届けられなくなっています。輸出一本で食べている韓国にとっては由々しき事態です。
理由は、コンテナ・船便不足です。また船賃が異常な値上がりとなっており、これも輸出を妨げる要因となっています。
度々ご紹介している代表的な上海輸出コンテナ貨物指数(Shanghai Containerized Freight Index:略称「SCFI」)の上昇が止まりません。
以下をご覧ください。
4,385.62ドル/TEU(2021年08月27日)
※1TEUは20フィートの長さのコンテナ1個
⇒データ引用元:『Container News』「上海コンテナ貨物指数」
「SCFI」は16週連続で上昇しており、ついに「4,385.62ドル」まできました。毎週天井を突き破って史上最高を更新し続けている異常事態です。
物流コストがこのような状態ですので、物価が上がらない方が不思議です。
鉄鉱石や石炭などを運ぶ、バルク貨物船の船賃も値上がりが止まりません。こちらは「バルチック海運指数」(Baltic Dry Index:略称「BDI」)で確認できますが、以下をご覧ください。
ずんずん上がって、ついに「4,235」まできました。これは2008年リーマンショック以来の水準です。上掲に2008年01月のテッペンが赤い矢印で指してありますが、リーマンショックではこれがストーンとどん底まで落ちたのです。
そろろそ背筋が寒くなってきたなぁという感じがしないでもないですが、このような船賃の上昇は、韓国のように資源・中間財を輸入して完成品を輸出する国はボディーブローのように効きます。
「バルチック海運指数」とは?
株式市場の動向を判断する指標(INDEX)の一つとして「バルチック海運指数」が挙げられることがあります。投資家の中にはこのバルチック海運指数を市場の先行指標として重視する人がいるのです。バルチック指数が高い場合はその後株式市場も上昇し、逆に...
(吉田ハンチング@dcp)