恐怖の大王のように「来るぞ来るぞ」といって「実際には来ませんでした」「あいつ来なかったな」で済めば恩の字。一応心積もりだけはしておいた方がいいのでは……という話です。
韓国でインフレ懸念が深刻になっています。
『韓国銀行』の予測では本年は消費者物価指数は2.0%と予測し、また物価安定目標をそこに置いていました。ところが、01~10月ですでに「2.2%」になっており、目標値を超えています。
また、Money1でも先にご紹介したとおり、10月には対前年同期比で消費者物価指数は「3.2%」も上昇しました。これは実に9年9カ月ぶりの上昇幅です。
これまたMoney1でもご紹介しましたが、輸入物価指数は「対前年同月比:35.8%」上昇していますし、生産者物価指数も「対前年同期比:7.5%」上昇。これらの上昇はやがて消費者物価に移転されます。
そのため韓国のインフレ懸念は深まるばかりなのです(農産物と石油類を除く生産者物価の上昇は約3カ月後に消費者物価に反映されることが分かっている:『韓国銀行』の分析)。
『韓国銀行』は「今後、消費者物価上昇率は当分2%を相当幅上回る水準が続くだろう」とし、「第4四半期中の消費者物価上昇率が前四半期(2.6%)より高くなり、今年の年間上昇率は去る8月の展望水準(2.1%)を上回る」と予測しています。
つまり、この第4四半期、年末には、韓国に歴代級の物価上昇が襲うかもしれない、というわけです。
――ですので、韓国ではスタグフレーション(所得は下がる(上がらない)し物価は上がるしという最悪な状況)懸念が深刻化しています。
(吉田ハンチング@dcp)