小ネタですが、面白いのでご紹介します。インドネシアもしたたかな国だなぁ……という話です。
韓国が自信を持って開発中の国産戦闘機「KF-21ポラメ」の件です。
インドネシアが分担金を支払わないので……
インドネシアは韓国の国産戦闘機開発に初期段階から参加しており、総事業費8兆8,000億ウォンの約20%、1兆7,338億ウォンを負担する約束でした。
この事業費負担の代わりに、インドネシアは試作機1機と技術資料を受け取り、インドネシアで48機を現地生産する計画だったのです。
しかし、インドネシアは経済状況の悪化などを理由にこれまで韓国に「2,272億ウォン」しか支払っていません。
「どうするつもりなんだ」と韓国・インドネシア当局で話し合った結果、Money1でも先にご紹介したとおり、「インドネシアは計画から離脱はせず、5,100億ウォン分は現物で支払う」となりました。
で、「現物って何よ」なわけです。
これについては「パーム油」ということで決着した、と報道が出ていたのですが……実はまだ中身は決まっていないし、ことはそれだけでは済まなかったようです。
インドネシアは分担金を「1,000億ウォン値切った」という報道が出ています。
そもそもの事業費が縮小したので……
『ChosunBiz』の記事の一部を以下に引用します。
(前略)
業界内外では、インドネシアがお金の代わりに支給する現物の種類は、パーム油(食用油)などの天然資源を予想している。(中略)
当初、インドネシアが主張した納付金の縮小や期間(2016~2026年)の延長は受け入れられなかったが、現物納付を韓国が一部受け入れたものだ。インドネシアの分担金も約1,000億ウォン下方修正された。
2017年にKF-21が防産物資に指定され、付加価値税を払わなくてもいいし、総事業費が8兆6,000億ウォンから8兆1,000億ウォンに減ったからだ。
(後略)
現物はパーム油になる予想で、かつインドネシアが支払う金額を1,000億ウォン減らしたとなっています。
また、この現物支払いもインドネシアが本当に支払うかどうかまだ分かりません。同記事でも「一部では、インドネシアが契約履行に依然として消極的な可能性があるという指摘が出ている」と書いています。
可能性どころではなく、インドネシアは極めて消極的でしょう。しかし、インドネシアが消極的でも無理はありません。なにせ「KF-21 ポラメ」はまだ一度も飛んでいないのですから。
(吉田ハンチング@dcp)