韓国政府がこれまで誇ってきた「K-防疫」は残念ながら機能せず、ウイズコロナへの移行が失敗しました。
そのため、韓国政府は再び防疫措置の強化に舵を切り、零細企業、個人業主が大きな損害を被っています。特に飲食業などは致命的な打撃を受けているのです。
零細企業、個人事業主から韓国政府の失策についての当たりは強烈なものになっており、政府に謝罪と賠償を求める動きが出ています。
韓国政府は緊急にこれに対応しなければならなくなりました。
急きょ「500万ウォン」を先行支給する!
そのため、小企業、個人事業主に対する損失を補てんするために、急きょ「ばらまき」を行うことを決定。
2022年01月10日、韓国の中小ベンチャー企業部は、韓国政府の防疫強化措置が実施された2021年12月06日から2022年01月16日までに営業制限を受けた小企業、個人事業主に対して、先行して「500万ウォン」(約48万円)を支援すると公表しました。
以下はプレスリリースです。
損失補償500万ウォンを先行支給、01月19日から申請
□2021年12月06日(月)から2022年01月16日(日)まで営業時間制限を受けた小商工人・小企業55万社が対象。損失補償500万ウォンの先行支給を実施する。
損失補償の先行支払いは、損失補償金が緊急に必要な小商公人にタイムリーに伝達されるように一定金額を優先支給し、今後確定される損失補償金から差し引く形の新しい損失補償方式である。
2021年12月に強化された距離を置く措置が2022年01月まで延長されるについて、小商工人の累積被害を緩和し、人件費・賃借料など固定費用負担を先制的に減らすための政府の進歩的な積極行政の一環である。
先払い金は、信用点数・保証限度・税金滞納・金融延滞等に対する審査なしで損失補償対象か否か確認された場合、申請後3営業日以内に迅速に支給される。
(後略)
後から決定される損失補償よりも先に支払い、決定後に差額を差し引くというシステムとなっています。正式な損失補償金がより多くなれば、その差額は後で給付されるとのこと。早くまかないと困るからです。また、申請してから3営業日内に振り込むという制度です。
財源が赤字国債になると……
問題は、いつもの財源です。
このために赤字国債を発行するとなると、まず政府負債が増えます。また、先にご紹介した債券の利回りに少なからず影響を与えそうです。市中への国債供給量が増えますから、それだけ債券価格は下がります。すると利回りは上昇します。
さらに、『韓国銀行』が金融引き締めで利上げに動いているところを、政府は真逆にお金をまく方向です。これでインフレ抑制になるのか疑問です。
『西遊記』のエピソードで、孫悟空がある国主に催吐剤と下剤を同時に調合するという無茶をやりますが、そんな感じでしょうか。沙悟浄が「兄貴、そんなことをしたら、上げ下げで大変なことになるぞ」とたしなめるのですが……。
さて、年明け早々にわかに韓国の金融当局がどたばたになっています。どのような決着になるのか、ご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)