【韓国の外貨準備】現金「111億ドル」の激増!なぜ126億ドルも証券類を売ったのか

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毎度おなじみですが韓国外貨準備です。2022年02月07日、『韓国銀行』から2022年01月末時点での韓国の外貨準備高が公表されました。

以下のようになっています。

外貨準備高:4,615億ドル(約53兆1,971億円)※1
(前月比:-16億ドル)

<<内訳>>
⇒Securities 4,091億ドル(約47兆1,570億円)
(証券類)
前月比:-126億ドル

⇒Deposits 278億ドル(約3兆2,045億円)
(預金)
前月比:+111億ドル

⇒SDRs 153億ドル(約1兆7,636億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:-0.1億ドル

⇒IMF position 46億ドル(約5,302億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:-0.0億ドル

⇒Gold 48億ドル(約5,533億円)
(金)
前月比:増減なし

※1円換算は2022年02月07日「1ドル=115.27円」のレートで算出

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「公式外貨準備(2022年1月)」

外貨準備高全体では「-16億ドル」で「4,615億ドル」(約53兆1,971億円)となりました。

当月の注目は、なんといっても現金たるDeposits(預金)が「111億ドル」(約1兆2,795億円)も激増している点です。

直近のDeposits(預金)の推移をグラフ化すると上掲のようになりますが、2021年12月から2022年01月への急激な上昇にご注目ください。

この111億ドルは、2015年までさかのぼって見ても過去最高の「現金の増加」です(月次で)。

2022年01月の外貨準備高の増減について、『韓国銀行』は以下のように説明しています。

ㅇ 기타통화 외화자산의 미달러화 환산액 및 금융기관 외화예수금 감소 등에 기인
ㅇその他の通貨の外貨資産のドル換算額、および金融機関の外貨預金の減少などによる。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年1月末の為替保有額」

なぜこのように急激にDeposits(預金)が増えたのでしょうか?

Securities(証券類)が「126億ドル」も減っていますので、これを全て現金にしたとして、126億ドルのDeposits(預金)増になっていなければなりません。

しかし、Deposits(預金)は「111億ドルの増加」です。ですから、差し引き「126億ドル – 111億ドル = 15億ドル」。この15億ドルが「金融機関の外貨預金の減少」だとすれば辻褄は合います。


↑外貨準備は左の資産の部しか勘定しません。

金融機関の外貨預金は負債勘定になるので、資産の部から現金15億ドルがなくなって、負債の部からも15億ドルが減ります。

問題はなぜ「126億ドル」ものSecurities(証券類)を現金にしなければならなかったのか、です。

まず考えられるのは、市況的に売却した方がいいと判断したことです。次にドルの調達です。

35日ほどしたら、アメリカ合衆国財務省から「合衆国公債の主要ホルダーの保有金額」のデータが公表されますので、再度検算してみることにいたしましょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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