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【韓国の危機感】すわ経常収支も赤字転落か!という話

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さすがに危なくなってたと肌身で感じていらっしゃるのか、韓国メディアでも「双子の赤字」がよく取り上げられるようになりました。

ここまでは、「貿易収支財政収支の双子の赤字」だったのですが、先にご紹介したとおり、「2021年12月の通関ベースの貿易収支赤字」が国際収支統計で黒転しましたので、「あれっ?」と思ったのか貿易収支の方は引っ込めて「経常収支の赤字」の方に鞍替えしたようです。

「だから僕言ったじゃない」なのですが、「2021年12月の通関ベース貿易収支:-4億5,200万ドル」がなぜ国際収支統計で黒字に転換したのか、についてはMoney1の過去記事をご覧ください。

それはともかく、韓国メディア『朝鮮日報』の2022年02月17日の記事タイトルなどは「財政収支と経常収支の『双子の赤字』が来る」となっています。

「財政収支」の方は確かにもう赤字になっており、「2022年も赤字だぁ」と韓国政府も認めていますのでどうにもなりません。

しかし、経常収支の方はまだ赤字ではありません。危なくなってはきましたが。

来る」という『朝鮮日報』の記事では以下のように書いています。

韓国経済が財政収支と経常収支ともに赤字を記録する「双子赤字(twin deficit)」の懸念に包まれている。

(中略)

財政および経常収支赤字が無条件に悪いわけではない。

政府が国債などを発行して作った資金を市中にまけば、財政赤字が出ても投資と消費が促進され、成長に役立つ。

経常収支も国内景気回復で輸入が増加して赤字が出たのなら、むしろ肯定的に解釈する余地もある。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「財政収支と経常収支の『双子の赤字』が来る」

おっしゃるとおりで、輸入も消費ですから、国内景気が良くなり「外国からの消費が活性化している」のが原因ならまだいいでしょう。

しかし、どう考えても韓国はそのような状況ではありません。輸入が増えたのはストレートに資源価格が高騰しているのが主因です。韓国は完成品を主な輸出品目としており、価格戦闘力を保つために値上がりを最大限我慢しなければならないという構造上の理由もあります。

原材料が上がったからといって『トヨタ』と同じ価格になったら『現代自動車』のクルマは売れないでしょう。そういうことです。つまり、韓国は資源価格の急騰が止まらない限り、韓国はしんどいということです。

注目は同記事の以下の部分です。

(前略)
昨年第4四半期中に減少傾向を見せた経常収支はまだ黒字を維持しているが、原油・ガス・石炭など3大エネルギー源価格急上昇で貿易収支が大幅な赤字を記録しており、経常収支も近いうちに赤字に転換する可能性が大きい。

健全な財政としっかりした貿易黒字が韓国経済の支えの役割をしてきたという点を勘案すれば、双子の赤字が現実化する場合、外国為替・金融市場に大きな混乱が生じる可能性があると専門家らは憂慮する。

双子の赤字による対外及び政府負債の増加と外国為替保有高(外貨準備のこと:筆者注)の減少、国家信用下落などの影響で外国人投資が萎縮し、ウォンの価値が急落して株価が大きく停滞する可能性があるためだ。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「財政収支と経常収支の『双子の赤字』が来る」

経常収支も近いうちに赤字に転換する可能性が大きい」。ここです。

何度もご紹介しているとおり「2022年01月の通関ベース貿易収支:-48億9,000万ドル」、これが国際収支統計でどうなるかなのです。

間もなくの公表が楽しみでなりませんが、もしこれが本当に赤転した場合、当然外貨準備高も減少に向かうでしょうし(事実01月は減りました)、外貨が減った分ファイナンスしないといけませんから、当然の如く対外負債も増えるでしょう(外国から資金を流入させるので)。

その負債がどういう形になるかです。

先の記事でご紹介したとおり、外国人投資家は韓国の債券に588億ドル(約6兆7,620億円)も投じています(2021年実績)。これなどすでに債券を通じた巨額の資金流入で債務増です。

あと3週間ほどで結果は出ます。本当の双子の赤字になるでしょうか。

(柏ケミカル@dcp)

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