ロシア軍によるウクライナ侵攻で、ロシアがSWIFTから締め出されることが決まりました。
先にご紹介したとおり、韓国企業もピンチになりそうです。『現代自動車』(現代・起亜グループ)はサンクトペテルブルクに年間生産台数23万台規模の工場を有していますが、これが止まる可能性があります。
2014年のクリミア半島事態の際には、欧米の制裁で韓国自動車の対ロシア輸出は62.1%も減少しました。今回のウクライナ侵攻で同様の被害は免れないでしょう。
にわかに注目されているのが造船業界です。
韓国メディア『ソウル経済』の記事によると、『韓国造船海洋』『大宇造船海洋』『サムスン重工業』の最大手3社がロシアから受注したLNG運搬船が計7隻、1兆8,270億ウォン。ドル建てでは一隻当たり約2億1,700万ドル(約250.7億円)とのこと。
ドル建てですと、7隻で約15億1,900万ドル(約1,775.1億円)です。
また、これとは別に『サムスン重工業』は資材供給契約約43億ドルを締結しているとのこと。
SWIFTから締め出されたロシアがこれらを支払わない(支払えない)可能性が高まりました。
同紙も書いていますが、船舶引き渡し時に代金のほとんどを支払う「ヘビーテール方式契約」(しっぽ、つまりオシマイの方が支払いが重い契約)であるため、代金のほとんど全てを取りっぱぐれるかもしれません。
ただでさえ経営の大変な韓国造船企業にとっては泣きっ面に蜂です。損失規模は恐らく1兆ウォン(約960億円)を超えることになりそうです。
1兆8,270億ウォンの60%を納品時払いとすると1兆962億ウォン(約1,052億円)なので。
(吉田ハンチング@dcp)