韓国がロシアから天然ガスのパイプラインを引く計画を推進しているのをご存じでしょうか。
朝鮮半島の南側ですから韓国はある意味陸の孤島です。この計画ではパイプラインは北朝鮮を経由して南朝鮮まで伸ばすことになっています。
いわば欧州を走るノルドストリームの極東版です。
しかし、ロシア軍のウクライナ侵攻で「ノルドストリーム2」(海底を通る2本目のパイプライン)のプロジェクトは停止されました。
エネルギー供給をロシアに握られる危険性についてヨーロッパも気付いたわけです。
しかし、韓国はまだこの計画を推進する気です。
2022年02月22日、韓国の金富謙(キム・プギョム)国務総理が外信記者との懇談会で以下のように発言しています。
「政権が変わってもこのプロジェクトは続けられるべきなのか?」という質問に対する回答です。
「南・北・露ガス管事業は引き続き推進されなければなりません」
⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「それでも『南北ガス管』」
この金国務総理は、このパイプライン事業を「南北のWin-Win事業」だとしています。
このパイプラインができることによって北朝鮮はガスの通過料金を得られ、南朝鮮はガスの安定供給というメリットを得るというのです。
つまり、これはパイプラインをだしにして北朝鮮にお金を提供しようというプランなのです。実に親北政権らしい話ですが、ロシアの一存でガス供給が止まるかもしれないという点には思い至らないようです。
ロシア軍のウクライナ侵攻によってエネルギー政策の安全保障がにわかに、そして改めて注目されているわけですが、韓国政府の頭の中はずいぶんお花畑といえるのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)