なぜ皆さん火の中に手を突っ込んでクリを拾おうとするのでしょうか。
いい加減結論が出ないものなのか、という韓国『双竜自動車』の買収問題。また混沌としてきました。
事実上破綻して法定管理下にある『双竜自動車』ですが、先にご紹介したとおり、電気バスメーカーの『エジソン・モータース』が優先買収先に選ばれたものの、買収金額を期限までに振り込まずに頓挫。
これで企業精算に向かうと思いきや、韓国『SGW』(SsangBangWool)グループが買収に名乗りを上げました。それだけではなく、3グループが参戦し、現在『SGW』グループ、『KG』グループ、『パビリオンPE』、『ELB&T』の4つが買収を検討しています。
『SGW』グループは先にご紹介したとおり、一度破綻した『イースター航空』の買収に手を挙げて、「やっぱりやめた」としました。韓国では中堅企業グループです。『KGグループ』は、化学肥料会社『KGケミカル』を中核企業とする企業グループ。『パビリオンPE』はその名のとおりプライベート・エクイティ・ファンドで投資屋です。
ずっとMoney1を読んでいただいている方は『ELB&T』と聞いて「あれ?」と思われたかもしれません。
過去に『双竜自動車』買収問題で名前が出た会社なのです。同社は電気自動車の部品メーカーでかつて『双竜自動車』の買収に『カーディナルワンモータース』『パビリオンPE』と組んで『双竜自動車』の買収に名乗りを上げていたのですが、海外からの投資資金の調達が間に合わずに撤退しました。
ですので、4つのうち3つは一度、『双竜自動車』買収に関わっていたことになります。この3つは買収に改めて挑戦しているわけです。
『エジソン・モータース』による買収が白紙に戻りましたので、買収意向書を提出したこの4グループは05月04日までに予備入札を行い、最終入札の可否を決定します。予備入札後、5営業日内に買収提案書を出さなければなりませんが、05月中旬までには買収予定者が決定する――というスケジュール感になります。
また決着が先になりましたが、もうここまで来た以上、『双竜自動車』がどうなるのか最後まで付き合うことにします。
(吉田ハンチング@dcp)