2022年06月07日、『韓国銀行』から05月時点での外貨準備が公表されました。
以下をご覧ください。
2022年05月
外貨準備高:4,477億ドル(約59兆3,919億円)※
(前月比:-16億ドル)<<内訳>>
⇒Securities 4,015億ドル(約53兆2,630億円)
(証券類)
前月比:-73億ドル⇒Deposits 219億ドル(約2兆9,053億円)
(預金)
前月比:+56億ドル⇒SDRs 151億ドル(約2兆32億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:+0.1億ドル⇒IMF position 45億ドル(約5,970億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:増減なし⇒Gold 48億ドル(約6,368億円)
(金)
前月比:増減なし※円換算は2022年06月07日「1ドル=132.66円」のレートで算出
当月の注目は、なんといってもSecurities(証券類)が73億ドルも減少している点です。Securities(証券類)を売却して現金に換えたものと思われます。
2021年01月~2022年05月の外貨準備の推移を見てみると以下のようになります。
韓国の外貨準備は上掲のとおり右肩下がりで減少してきています。
現金たるDeposits(預金)の推移を同じ期間で見ると以下のようになります。
2022年04月には「163億ドル」まで現金が減ったのですが、当月は「219億ドル」まで戻しました。
『韓国銀行』は当月の外貨準備高の減少について以下のように説明しています。
ㅇ미달러화 약세에 따른 기타통화 외화자산 미달러 환산액 증가에 도 불구하고 외환시장 변동성 완화 조치 등으로 감소
ㅇ米ドルの下落によるその他の通貨外貨資産の換算額の増加にもかかわらず、外国為替市場のボラティリティ緩和措置などにより減少
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年5月末の為替保有額」
『韓国銀行』は当月も「外国為替市場のボラティリティ緩和措置」、つまり「外貨準備を為替介入に使った」と明らかにしています。
今回のデータだけ見ると、Securities(証券類)が73億ドル減っており、売却で現金を調達したとすると、現金たるDeposits(預金)の56億ドル増加という結果と17億ドル合いません。
17億ドルをウォン安防衛で溶かした可能性があります。
(柏ケミカル@dcp)