2022年06月24日、『韓国銀行』が2021年地域別国際収支統計を公表しました。
これは韓国が諸外国との取引においてどのような収支となったのかを示すもの。非常に興味深いデータです。
・中国
・日本
・EU
・東南アジア
・中東
・中南米
の取引先を相手に経常収支の金額が出ています。
以下をご覧ください。
対「アメリカ合衆国」:+449.6億ドル
対「中国」:+236.1億ドル
対「日本」:-221.4億ドル
対「EU」:+12.7億ドル
対「東南アジア」:+1,020.5億ドル
対「中東」:-480.0億ドル
対「中南米」:+2.9億ドル
地域別に見ると、韓国の経常収支は、対日本、対中東だけは赤字ですが、ほかの国とは黒字です。中東との取引が大きな赤字になっているのは、石油、LNGなどのエネルギー資源を巨額輸入しているからです。
特にご注目いただきたいのは、対中国よりも対アメリカ合衆国で大きな黒字を出していることです。また、対東南アジアではさらに大きな「+1,020.5億ドル」を積み上げています。
2020年と2021年を比較すると以下のようになります。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年地域別国際樹脂(暫定)」
対日本を見てみると、
2021年:-221.4億ドル
赤字幅は「19.2億ドル」拡大しています。
『韓国銀行』はこの対日本の経常収支の赤字拡大を「半導体製造用装備の輸入増加、第1次所得収支の赤字が拡大したため」と説明しています。
第1次所得収支の赤字拡大ということは、日本に対する配当払いなどが増加したということです。
実際、データの細目を見てみると……。
対日本「配当所得」
2017年:-30億5,240万ドル
2018年:-41億1,950万ドル
2019年:-44億8,250万ドル
2020年:-38億9,880万ドル
2021年:-53億8,090万ドル⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年地域別国際樹脂(暫定)」
2021年の韓国の対日本配当所得は「-53.8億ドル」に達しています。プラス・マイナスをひっくり返してその分日本が黒字というわけです。
日本にとっては韓国はお得意様ですが、韓国からすれば「ぐぬぬ……」といったところでしょうか。
原油など資源輸入ではないにもかかわらず、韓国は日本との取引において黒字にはできないという現実があるのです。
文在寅前大統領が「日本には二度と負けない」として進めた「素材・部品・装備」の国産化は、あまり効果がなかったようです。
(吉田ハンチング@dcp)