外国人投資家が韓国の証券市場から資金を抜いています。いわゆる「セルコリア」(韓国売り)というやつで、集計結果、その総額が大変なことになっていることが分かりました。
アメリカ合衆国が金融引き締め方向で動いており、政策金利を上げていますのでこれは当然のことです。
ウォン安になると、韓国の株式など持っていても、ドル建てにした際の価値が下がります。ウォン安が進行するにつれて保有しているだけで為替による差損が生じます。
例えば、「1ドル=1,200ウォン」の時に株式を取得して、「1ドル=1,300ウォン」になったらどうなるでしょうか。
1,200ウォン ⇒ 1,300ウォンなので、8.3%のウォン安進行です。
ウォンがドルに対して8.3%下落したわけですから、保有しているだけでドル建てで計算すれば8.3%損をしたことになるのです。
それでも株価が上がっていれば、得をする可能性もありますが、読者の皆さまもご存知のとおり株価は下がっています。
もちろんこれは、「ウォン安に傾いてきたから株式を売っちゃおう!」 ⇒「株価が下がる」に加えて……株式売却で得た資金「ウォン」をドルに換えますので、「ウォン売りドル買い」が起こり、これがまたウォン安を進行させます。
つまり、相乗効果の悪循環で「ウォン安」「株安」が進行していくわけです。
2022年は163億ドルを抜いた! 韓国通貨危機時の2倍
では、外国人投資家がどれくらい韓国の証券市場から資金を抜いたでしょうか。
『ハナ証券』と『Bloomberg』によれば、
純売り越し:163億ウォン2,392万ドル
(約2兆2,456億円)
です。
韓国通貨危機時の2008年09月~2009年02月で「74億2,586万ドル」でしたので、純売り越し規模は2.2倍になります。
韓国の資金流出規模は、アジア主要11カ国のうち第3位です。
第2位 インド……288億2,948万ドル
第3位 韓国……163億ウォン2,392万ドル
台湾の「348億5,621万ドル」(約4兆7,370億円)が抜けたというのも相当ですが、半導体企業の業績の先行き不安、また通貨安によって株安が進行し、資金流出が拡大したと目されます。
面白いことに、日本は「5億7,276万ドル」は純買い越しと集計されています。つまり、韓国とは逆に資金流入なのです。
「円安なので日本株を割安に買えるぞ」というのが資金流入の理由ではないか、と推測されています。同じ通貨安でも、資金流出と資金流入に分かれたというのは非常に興味深いですね。
(吉田ハンチング@dcp)