韓国は尋常ではないインフレに襲われていますが、これが消費を冷え込ませている深刻な現状が明らかになりました。
2022年07月28日、韓国の統計庁が定例の「2022年06月の産業活動動向」を公表したのですが、ちょっと見過ごせない数字があるのです。
以下は同資料から、消費動向を示す「小売販売額指数」の対前月比、対前年同月比の推移を示すグラフです。
↑棒グラフが対前月比(左の目盛)で、折れ線グラフが対前年同月比(右の目盛)です。2022年06月
小売販売額指数:118※
対前月比:-0.9%
対前年同月比:-1.5%※2015年=100
⇒参照・引用元:『韓国 統計庁』公式サイト「2022年06月の産業活動動向」
小売販売指数は、対前月比で減少を続けています。これで、
03月:-0.7%
04月:-0.3%
05月:-0.2%
06月:-0.9%
04月:-0.3%
05月:-0.2%
06月:-0.9%
と4カ月連続の減少です。
このように消費が4カ月連続で減少したのは、「1997年10月~1998年04月」以降、つまりは「アジア通貨危機」以降で初めてのことです。
24年5カ月ぶりとなります。
統計庁自身は「例年より暑い天候や頻繁な降雨などで野外活動の需要が減り、準耐久財の販売が減少し、物価上昇と金利引き上げなどで消費心理が多少萎縮したことによる影響もある」としています。
そうかもしれませんが、しかし消費が冷え込んでいることは確かです。
幸いなことに、製造業の生産、および企業の投資はプラスとなっているのですが、韓国経済の先行きはまだまだ不安定と見なければなりません。
(吉田ハンチング@dcp)