2022年08月26日(現地時間)アメリカ合衆国の『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)のパウエル議長が「高金利は維持する」「まずはインフレ退治だ」と述べたため、ウォン安が急速に進行し、ドルウォンレートは再び「1ドル=1,340ウォン」を超えました(チャートは『Investing.com』より引用)。
少なくともインフレがピークを超えたと『FRB』が判断できるまでは、ドルの引き締め傾向が変わらないことが分かりましたので――ウォン安方向も変わりません。
問題はどの水準までウォン安が進むかです。
2022年08月26日午後、韓国の金融委員会は「外貨の流動性」についての会議を開催しています。
以下が金融委員会が出したプレスリリースです。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。□金融委員会は8.26日(金)16:30金融監督院および関連機関と金融市場合同点検会議を開催し、最近為替レートの上昇などに伴う金融市場の現状や金融会社の外貨流動性の対応余力などを点検しました。
(中略)
□本日の会議で危機状況を仮定した金融圏域別の外貨流動性の対応余力を点検し、今後の外国為替市場の不確実性が高いだけに、外貨流動性問題がないよう重点的に点検し・備えていくことにしました。
ㅇ第一に金融会社が自主的に外貨流動性を十分に確保できるように点検・誘導し、
ㅇ市場状況に応じて必要な場合、緊急対応計画による外貨流動性の需給安定措置などを企画財政部、『韓国銀行』など管掌機関との共助のもとに推進していく計画です。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国 金融委員会』公式サイト「金融市場合同点検会の開催 -為替レート上昇に伴う金融会社の外貨流動性など対応余力点検-」
興味深い内容です。そもそもテーマが「金融会社の外貨流動性の対応余力」です。「ドルは足りるのか」を点検しています。
ご注目いただきたいのは、「金融会社が自主的に外貨流動性を十分に確保できるよう」です。当然のことではありますが、まずは「金融会社自身でなんとかしてくれよ」と述べています。そのための点検です。
また、何をするつもりなのか詳細は不明ながら、「緊急的に何かあったら、外貨流動性を安定させるための措置を講じる」としています。
このように、ジャクソンホール前に韓国金融当局は会議を開催しています。
残念ながら通貨当局の期待に反して、パウエル議長はウォン安を進行させる内容のキーノートスピーチを行いました。
合衆国の金利上げによって、韓国からの資金流出が加速する可能性があります。その場合、「ドルは足りるでしょうか」――が問題です。
(吉田ハンチング@dcp)